仕事や家庭内のギクシャクのストレスは、不倫のきっかけになってしまうことも多いです。今回は実際に私が目撃した、社内不倫で引き返せなくなってしまった後輩Hちゃんのお話を紹介していこうと思います。

遠距離の末彼のところへ引っ越してくる形で結婚

専門学校時代に出会った旦那さんとは、遠距離交際を2年続けたのち結婚。
Hちゃんが旦那さんの住む土地に引っ越し、結婚生活が始まったそうです。
Hちゃんは医療従事者で転職もスムーズにいき、旦那さんが働く総合病院の近くの小さなクリニックに入職し、そこで私と出会いました。
Hちゃんは最初こそ量産型という印象を受けましたが、仕事は一生懸命でロッカーが近かったこともありすぐに仲良くなれました。

不倫の噂が流れ始める

私は看護師なのでHちゃんとは職種が違うのですが、それでも勤務中手があくとおしゃべりしたり、食事に行く仲でした。そんな中、まだ転職してきて間もないHちゃんに関して、変な噂を耳にします。「技師長と浮気しているらしい」というのです。
技師長というのは、医療機器のエンジニアの統括。Hちゃん直属の上司です。技師長は気さくで話も面白く、スタッフにも患者さんにも人気がある、いわゆるイケおじ。
私は「Hちゃんは新婚なんだしそんなことありえないのに…」と気にしていませんでしたが、仕事中仲良く談笑する2人にはスキンシップも見られ、少し違和感を感じていました。

まさかの不倫の相談をされる

そんな中、Hちゃんに仕事後食事に誘われていくと、とんでもない相談をされてしまいます。
「技師長と不倫してるんです。やめたいけどやめられなくて。どうしたらいいですかね?」
私をよほど信頼してくれていたのでしょう。しかし、正直そんなことを相談されても困ります。
もちろん技師長も既婚者。2人の娘もいます。いわゆるW不倫で、Hちゃんは真剣に悩んでいるようでした。
Hちゃんは新婚で一緒に住み始めたばかりの初々しさが落ち着いてきて、旦那さんのだらしなさが目についてきたころだったそうです。そんな中技師長に帰り車に乗せてもらった時にキスをされて、体の関係までもつようになってしまったとのこと。
本当に好きなのかと聞くと、Hちゃんはうっとりした目でいかに技師長が男性として素晴らしいかを話し始めました。
『恋は盲目』という言葉がスッと浮かんでくるほど、私は今は何を言っても無駄だと感じたので、「バレないようにね」とだけ伝えてその日はお開きになりました。

半年後…Hちゃんの妊娠が発覚

半年ほど経ち、Hちゃんとご飯に行くと決まって技師長の話をされるため、私は少し距離を取るようにしていました。
しかしそんな中、Hちゃんの妊娠が発覚したのです。仕事中明らかに顔色が悪かったため、休んでいたHちゃんはその場で吐いてしまいました。そしておばさん看護師に言われるがまま、婦人科を受診せざるを得ず、妊娠が分かったのです。後からHちゃんに聞いた話だと、旦那さんとはレスだったため、技師長との子供で間違いありませんでした。

旦那さんにも即不倫がバレてしまったのですが、Hちゃんは完全に技師長に惚れ込んでいて、産むことを決断します。
技師長に産みたいと伝えた結果、「職場を辞めれば関係を続けてやる」という約束で、表向きはつわりが重度なためという理由でHちゃんは退職しました。
しかし、退職した途端技師長とは連絡が取れなくなります。思い返してみれば、Hちゃんは技師長の家や電話番号は何も知らず、LINEもブロックされた今、もう会うこともできませんでした。

その後Hちゃんは…

旦那さんとも離婚したHちゃんは、地元に帰っていきました。
最後にHちゃんとご飯に行ったのですが、「慣れない土地や、職場のおばさんたちのイビリとか旦那の頼りなさとか、ストレスがたまってたんです。でも、先輩たちから人気のある技師長に愛されているっていう優越感がクセになって…やめられませんでした。」と苦しそうに話していました。

Hちゃんが話してくれたこと全てが真実かどうかはわかりませんが、何もなかったかのように働く技師長を見ていると、「人間って怖い」とつくづく感じます。
もちろん不倫はいけないことです。その代償はとても大きいでしょう。
しかし、女性側だけが罪を背負う形になってしまうのは不公平ではないか、と思わざるを得ない出来事でした。

ftnコラムニスト:うしさん


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