離婚の原因はさまざまなものが積み重なったものであることが多いでしょう。ですが、離婚のきっかけとなるのは些細な一言だったりするのです。今回ご紹介するのは「この結婚は失敗」という言葉が許せなかった亜季さん(仮名)のお話。

「いろいろあった……」15年の結婚生活

亜季さんは結婚15年を迎えた専業主婦。15年もの結婚生活ともなれば、別れたいと思ったことも数えきれないほどあります。浮気に借金……いろいろあった結婚生活でしたが、それでも別れずに今までやってきたのは、亜希さんがこの結婚が失敗だったとは思いたくないからなのでした。

あなたがそれを言うの? 「この結婚は失敗」

ある日、夫が仕事仲間を家に連れて帰ってきたことがありました。亜希さんはつまみを作り酒を出し、夫の同僚をもてなします。夫はいつも突然こんな風に人を家に招き、「あるものでいいから」と亜希さんにもてなしをさせるのです。

それ自体はもう慣れていたので気にならなかった亜季さんですが、その飲みの席で夫が言った一言がどうしても許すことができませんでした。

「この結婚は、俺の人生最大の失敗だよ」

笑いながら言っているし、冗談で済ませることもできたのでしょう。ですが、それは亜希さんにとっては禁句でした。そこから亜希さんの記憶はありませんが、何とかその後の時間も過ごし同僚たちは帰っていったようでした。

決意! それなら離婚しましょう

亜希さんはその夜、考えていました。「この結婚は失敗と思われていたのなら、私の15年は何だったんだろう……」

そして夜が明ける頃、決意します。「離婚をしよう! 」

決意した女の行動は早く、亜希さんはその日の内に離婚届を役所に取りに行き、夜には夫に離婚の意志を告げました。驚く夫に対し亜希さんは「とにかく離婚したい! 」と言うのみ。

失敗してもやり直せる! 人生ってこんなにも自由だった

亜希さんの決意が固いことを知った夫は離婚に合意。亜希さんは晴れて自由の身となりました。結婚が失敗と言われたことで、自分自身を否定されたような気持ちでしたが、離婚をしてみて人生がこんなにも自由なんだと気がつくことができました。

例え失敗しても、やり直せると知った亜希さんに怖いものはもうありません。15年の結婚生活を糧にして、これからの人生を楽しんでいけるでしょう。

ftnコラムニスト:安藤こげ茶


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