すっかり男女平等が当たり前になった今の時代ですが、未だ「男だから」「女だから」と言う人も少なくありません。今回は私が経験した、性別に関するとあるトラブルのお話をしたいと思います。
画像: 「新人の女に掃除させればいい!」【イケメンにえこひいき】し差別するお局 → "ある人物"がスカッと!

新入社員はイケメン

当時私は小さな会社で、パート事務員として働いていました。私の部署には若い営業の男女と、事務員が数人、そして事務のトップにはひとり、陰で「お局様」と呼ばれている女性がいて、部内を取り仕切っていました。

私が入社して3年ほど経った頃、営業担当の新入社員が男性2人、女性3人の全部で5人も入社してきました。
「わ、あの子イケメンねえ! 」
パート仲間が、並んで挨拶をしている新入社員を見て私に耳打ちしました。そう言われて見てみると、2人いる男性社員のうち、1人はモデルやタレントのような超イケメン。
「ほんと、カッコいいね」
こそこそと話していると、お局様が眉をひそめてこちらを見たので慌てて口をつぐみました。

掃除の分担で……

私がいた会社には給湯室がひとつあり、全社員が使うので毎日の掃除は日替わりで、全員が担当する決まりになっていました。

「普通は事務のパートさんがやってくれるもんじゃないの? 」
たまにそう文句を言う男性社員もいましたが、そんな人にはお局様がいつもこう言っていました。
「これは社長からの指示です! 使ったところは掃除する、それが当たり前でしょ!」
「は、はい……」
お局様は50歳近いベテランで、社長の親戚という噂もあるため、他の社員たちは従うしかありません。
「じゃああなたたちも、掃除の日が来たらちゃんとやりなさいよ」
お局様は新入社員に社内を案内しながら、掃除の決まりを教えていました。

イケメンが掃除の担当に

そんなある日、新入社員のイケメンが掃除の担当をする日がやってきました。

「あら、今日は〇〇くん(新入社員のイケメン)が当番なの?」
雑巾を手に給湯室に現れたイケメンを見て、お局様が尋ねました。
「はい! 頑張ります」
爽やかに笑うイケメン。お局様は背の高いイケメンを眩しそうに見上げ、少し顔を赤らめて言いました。
「ちょっとあなた、掃除代わってあげて」
なんとお局様は、近くにいた私にそう言いました。
「……は?」
「どうせヒマでしょ。〇〇くんは男なんだから掃除なんかしなくていいわよ~」
「いや、僕が当番ですし」
「いいのよ、この人にやらせときなさい」
「は、はい。じゃあ、すみません」
イケメンは気まずそうに私に雑巾を差し出し、なんとなく私も受け取ってしまいました。

今までにも何度か都合の悪い人がいて、掃除を代わったことはありましたが、こんな風にお局様に掃除を押し付けられたのは初めてでした。

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