産休・育休は働く女性に与えられた当然の権利です。しかし会社の雰囲気からなかなか申請しにくいとお悩みの女性は多いのではないでしょうか。今回はそんな産休・育休取得で悩まされた私の友人Tさんから聞いたお話です。
画像: ftnews.jp
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結婚3年目で妊娠

Tさんは結婚3年目。小さな会社で正社員として働いていますが、つい最近待望の妊娠が発覚したばかりでした。

「妊娠したので、産休と育休を申請します!」
Tさんの勤めている会社は産休と育休を取得することができるのにもかかわらず、今まで妊娠をしたら会社を退職する人が多く、未だ誰も産休、育休を取ったという前例はありません。

そこでTさんは自分が第1号になるべく、会社に申請することを決めたのでした。
「ギリギリまで働きますので、皆さんよろしくお願いします」
同じ部署の人たちには妊娠を伝えると同時に、産休、育休を取得することを告げたTさん。
「そうなんだ、おめでとう! 体に気を付けてね」
同僚たちはそう言って祝福してくれました。

嫌がらせの始まり

Tさんの妊娠発表から数日後、Tさんが勤務中にトイレに立った時でした。
「産休、育休なんて厚かましいわよねえ」
「ほんとほんと、私たちの時代では考えられなかったわ」
トイレからの帰り道、給湯室からそんな声が聞こえました。

そっと覗いてみると、それは出産で退職をして、もう一度パートとして採用された女性たち。Tさんより少し上の世代で、ある意味お局様扱いされているような人たちでした。

「辞めちゃえばいいのにね。またパートで採用されるだろうしさ」
「うんうん、イジメちゃおうか」
「そうよね、生意気だわ」

Tさんはぞっとするものを感じながら自分のデスクに戻りました。

そして案の定、その日からTさんに対する嫌がらせが始まったのです。

パソコンのキーボードに何か液体のようなものがかけられていたり、「早く辞めろ」と殴り書きされたメモが置かれていたり。
「ひどい……」
Tさんは嫌がらせにすっかり参ってしまい、体調を崩して会社を休むこともありました。

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