体調を崩したときの、そばにいる人の言葉や態度は、思っている以上に心に残るものです。何気ない一言に救われることもあれば、逆に忘れられないほど引っかかることもありますよね。今回は、筆者の友人の体験談をお届けします。
忘れられないあの一言
昨年、私がインフルエンザに罹って高熱を出し、意識もぼんやりしていたときのことです。
起き上がることすらできない状態の私に、夫が言い放ったのは「病は気から。俺は気合が入っているから熱なんて出さないよ」という言葉でした。
フラフラになりながら最低限の食事を用意した、あの夜の絶望感と怒りは一生忘れられません。
幼稚園児の子どもですら「ママ、大丈夫?」と心配してくれたのに、一番頼りたい夫に突き放されたことは、私の心にトゲのように刺さっていました。
立場が逆転した瞬間
それから数ヵ月後。
あんなに自信満々だった夫が、なんとインフルエンザで倒れました。
高熱で動けず、ベッドで力なくうめく夫を前に、私の頭の中で何度も繰り返されていたのは、あの時の夫の冷たい言葉。
「同じ言葉を言ってやろうかな」
……そんな黒い衝動が頭をよぎりました。
けれど、喉元まで出かかった皮肉を、私はむりやり飲み込みました。
言い返せばその場はきっとスッキリする。
でも、私が本当に欲しいのは『謝罪』ではなく『これからの安心』なのだ、と言い聞かせたのです。