予期せぬトラブルに遭遇してしまったとき、冷静に対処するのはなかなか難しいことですよね。しかし、責任者であれば常に落ち着いた対応が求められます。筆者の友人が先日遭遇した出来事について聞かせてくれました。
突然の怒鳴り声
仕事帰りのコンビニで、レジ待ちの列に並んでいたときのことです。
前方で、大きな怒鳴り声が響きました。
見ると、一人の男性がサンドイッチの空き袋を店員さんに突きつけ、
「昨日買ったのに賞味期限が切れてたぞ! 新しい商品と、お詫びにビールか何か出せ!」
という理不尽な要求をしています。
穏やかだった店内の空気は一瞬で凍りつき、私は思わず身を固くしました。
怯える店員
レジにいたのは大学生くらいの若い女性の店員で、今にも泣き出しそうなほど怯えていました。
突然大声で怒鳴られたのだから当然です。
それでも、「レ、レシートはございますか?」と丁寧に尋ねる彼女。
しかし男性は「そんなもの捨てた! 俺はいつもここで買ってるんだ、疑うのか?」とさらに激昂。
周囲の客も戸惑うばかりで、男性の剣幕に押されて手が出せません。
私も、ハラハラしながら見守ることしかできませんでした。
店長のあざやかな対応
その時、奥から姿を現したのは、眼鏡をかけた穏やかな雰囲気の店長でした。
彼は荒れ狂う男性の前にスッと立つと、深々と頭を下げました。
「さようでございますか。ご不快な思いをさせてしまい申し訳ございません」
あまりに丁寧な対応に、男性が「分かればいいんだよ!」と勝ち誇った顔をしたのも束の間。
店長は顔を上げ、静かに、けれど逃げ場のないトーンで続けました。