職場での人間関係は、日々のモチベーションを左右する大切な要素ですよね。苦手だった人も、ふとした瞬間に意外な一面が垣間見えたりすると、それまでの印象ががらりと変わったりもするもの。今回は、筆者の友人の体験談をお届けします。

雲の上の存在、「怖い社長」

私の勤めるベンチャー企業の社長は、いわゆる叩き上げの経営者です。
ゼロから会社を育て上げた自負があるからか、仕事には一切の妥協を許さない、非常に厳しい人として知られています。

その鋭い視線に、社員たちはいつも萎縮していました。
私も正直、社長が怖くてたまらず、オフィスではできるだけ目を合わせないように過ごしてきたほど。

近寄りがたいオーラを放つ社長は、私にとって尊敬の対象であると同時に、「遠い存在」そのものでした。

給湯室でのまさかの光景

ある日のランチ後、給湯室で歯を磨いていた時のことです。
すぐそばにある廊下のゴミ箱の前で、入社1カ月目の新人Aくんが社長を呼び止めていました。

思わず聞き耳を立てると、なんとAくんは社長に向かって、
「社長、ペットボトルを捨てる時はラベルを剥がしてください。これじゃリサイクルできませんよ!」
と注意しているではありませんか。

私は歯磨きの手を止めて、思わず立ちすくみました。
「Aくん、新人なのに社長に向かってなんということを……!」と、心の中で叫びながら。