止まらない実母の毒舌にモヤモヤ
A子さんは現在、実母と同居しています。家事の分担に息子の面倒を見てもらうなど、いろいろと助けてもらってはいるものの、ひとつだけどうしても耐えられない悩みがありました。それは、母の「口の悪さ」です。テレビを眺めては「この女優、昔の面影がないわね」や「この人なんでテレビに出ているの? 不快だわ」など、芸能人の容姿や才能をボロクソに叩くのが日課になっていたのです。
「お母さん、そんな言い方しなくてもいいじゃない」とA子さんが注意しても、母は「本当のことじゃない。思ったことを言って何が悪いの?」と開き直る始末。
A子さんが子どものころから続いている「母の毒舌」は、もはや日常の風景と化していましたが、一緒に暮らす5歳の息子の教育に悪い影響が出ないかと、内心ヒヤヒヤしながら過ごしていました。
幼い息子が放った「教育的指導」
そんなある日のこと、ついにその時がやってきました。リビングでくつろいでいた際、母がいつものように毒を吐き始めたのです。ターゲットになったのは、息子が大好きな子ども向け動画のお姉さんでした。「他の動画のお姉さんの方がいいわね。もっとマシな人はいなかったのかしら」──。
その瞬間、静かに遊んでいた息子がピタッと手を止め、母をじっと見つめました。そして、真っ直ぐな瞳でこう言ったのです。「おばあちゃん、それは『チクチク言葉』だよ」。突然の指摘に、母は一瞬呆然とした表情を浮かべました。
「僕は謝れるよ」追い打ちのド正論
息子は続けます。「幼稚園で習ったよ。お友達が悲しくなる言葉はチクチク言葉。使っちゃダメなんだよ」。園で「ふわふわ言葉(嬉しい言葉)」と「チクチク言葉(悲しい言葉)」について学んでいる息子にとって、おばあちゃんの言葉は明らかなルール違反でした。
純粋無垢な孫から、これ以上ないほどの「正論」を突きつけられ、さすがの毒舌母も言葉に詰まっています。さらに息子は、まるで小さい子どもをあやすような優しいトーンで追い打ちをかけました。「僕は悪いことをしたら謝れるよ。おばあちゃんも、明日からできるかな?」。これには、傍らで見ていたA子さんも思わず吹き出しそうになってしまいました。