時間の感覚は、人によって驚くほど違うものです。「すぐ戻る」という言葉を信じて待った先で、私は思いがけない展開に直面しました。今回は、ママ友との距離感を見つめ直すことになった筆者の体験です。
ざっくばらんなママ友
近所に住むママ友Aと、彼女の息子Bくん。
うちの娘と年齢が近く、自然と仲良くなりました。家を行き来することもあり、Aはざっくばらんで話しやすい人。基本的には、付き合いやすいママ友です。
ただ、ある日の出来事が、少し引っかかりました。
「すぐ戻るね」と言って
公園で子どもたちを遊ばせていたときのことです。
砂場遊びをしている最中、Aがふと思い出したように言いました。
「ちょっと砂場セット、取りに帰ってくるね」
Aの家はここから徒歩数分。往復しても10分ほどです。
とはいえ、そのときBくんはまだ3歳。
「私が2人をみるってことか」と一瞬思いました。
正直、少し不安でした。広い公園、すぐそばでは小学生がボール遊びをしている。
自分の子どもを見ながら、他の子まで責任を持つのは、簡単ではありません。
でもAは「すぐ戻るね」とだけ言って特に確認することもなく、軽い足取りで公園を後にしました。
走り出した小さな背中
しばらくは問題なく遊んでいましたが、数分後、Bくんが異変に気づきます。
「ママは?」
そう言うと、公園の出口の方へ向かおうとしました。
「あ、ママは近くにいるよ」私の声は届かず走り出すBくん。
とっさに抱き止めると、彼は全力で抵抗。
大声で泣き出し、体をのけぞらせます。
私は自分の子をそばに寄せながら、必死でなだめました。
「大丈夫、すぐ来るよ」
そう声をかけながら、心の中では時計を気にしていました。
……にしても、遅い。
10分はとっくに過ぎています。
泣き止まないBくんを抱えたまま、私はただ待つしかありませんでした。