筆者の話です。
入院中の母は、同室の人ともすぐ打ち解ける社交的な性格でした。
その善意が、いつの間にか私の負担になっていて──
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広がる善意

母は入院してからも、人と話すことを楽しんでいました。
病室に入るたび、同室の人と笑い合っている姿を見て、人と関わることが、母にとって元気の源になっているようにも見えたのです。

入院生活はどうしても単調なうえ、テレビを観るにも気を遣わないといけない空間。
そんな中で母が前向きに過ごしている様子を見ると、娘としては少し安心する気持ちがありました。

増える頼み

私は最低でも週に二度はお見舞いに通い、そのたびに必要なものを持って行っていました。
洗面用品や下着、ちょっとした飲み物など、入院生活で足りなくなるものは意外と多いからです。

ある日から、母の話し方が少し変わりました。
「あと、それからね」
そう前置きしながら、隣のベッドの人の分も頼まれるようになったのです。

最初はティッシュなどの日用品。
負担というほどではなく、断る理由もありませんでした。