朝のウォーキングですれ違うご夫婦。ある朝、休憩する2人に声をかけると、その時間を選ぶ理由を教えてくれました。思わず胸があたたかくなった、筆者のエピソードです。
ゆっくりとした足取り
朝5時半のウォーキングが日課になっている私。決まった時間に外へ出ると、まだ夜の名残が漂うような薄暗さが残っています。
そんな中、いつもすれ違う高齢のご夫婦がいます。女性は杖をつき、もう片方の手は男性とつないでいます。ゆっくりと同じ歩幅で、一歩一歩確かめるように進む姿が印象的です。
夏のうちは、その仲むつまじい雰囲気にただ心が和むだけでした。
しかし、季節が変わってもなお、寒く暗い時間に歩き続ける2人を見ているうち、「大丈夫なのかな」と心のどこかで気にかけるようになりました。
ときどき足取りが重そうに見える朝もあり、そのたびに心配になりました。
公園のベンチで休む姿
ある日のこと。コース途中の小さな公園で、女性がベンチに腰を掛け、男性に支えられている場面に出くわしました。
肩で静かに息を整えている女性の姿を目にし、自然と足が止まりました。しばらく迷ったものの、思い切って「大丈夫ですか?」と声をかけました。
女性は顔を上げ「大丈夫よ、ちょっと休憩しているだけなの」と笑顔を見せてくれました。その表情に少し安心したとき、男性が隣で続けました。