高齢の母と出かけると、わがままの連発で正直疲れることも。
けれど━━母に振り回されている自分の姿は、かつて私に向き合ってくれていた母の姿なのかもしれない。そう思うと、心が少しだけやわらかくなった筆者の体験談です。

母との外出は、まるで子連れのよう

高齢になった母と出かけると、正直けっこう疲れます。
「どっち行くの?」「どの電車に乗るの?」「なんだか疲れちゃった」「お腹空いた」「あれ買いたい」「トイレ行きたい」……。
そのたびに立ち止まり、行動が中断されます。
「え、今ー!?」とツッコミを入れながら付き添う日々。
母はまるで小さな子どものようで、スケジュール通りに進まない外出に、疲れてしまいます。

イラッとしながら、ふと思い出したこと

イラッとしながらも、ふと気づきました。
ああ、これって全部、私が子どもの頃に言っていたこと?! と。

「ママ、どこ行くの?」「お腹空いたー」「疲れたー」。
きっと母も当時、私を連れて歩くたびに同じように立ち止まり、同じように予定を中断していたはずです。

現在の私自身の言動を振り返ると━━
「ここで待っててって言ったやん」「まだ? 早くして!」
母に対してつい口うるさく言ってしまい、あとで少し反省することもあります。