今回は、筆者の友人A子が子育てが一段落し、自分の時間を楽しもうと思っていたときに気付いた“手のかかる存在”についてのエピソードを紹介します。
子育ても落ち着き、大好きな推しに会える
私の友人A子は第2子が大学に進学し、子どもたちもようやく手が離れたと思いました。これまでは、子どもの食事や塾の送迎などの問題から家を1日以上空けることは仕事や実家以外の理由でありませんでした。
A子には好きなアーティストがいましたが、子どもを置いて泊りがけでライブに行ったりするのも気が引け、テレビや動画で推しに会ったり、ライブ会場には行けないけどグッズのみ購入したりしていました。
下の子どもも大学生になり、ほぼ自立したため、A子は友人との泊りがけの旅行に結婚後初めて行くことを決めました。1泊2日ではあったものの、A子にとっては大旅行で、喜びと緊張が混じった不思議な気持ちでした。
夫に旅行のことを伝えると、「その期間、ご飯どうすればいいの?」と一言。家族以外の誰かと結婚後初めて泊りがけの旅行に行くことへのおどろきもなく、誰と行くのかといった質問よりもまず自分のご飯が気になったよう。
ちなみに、夫は在宅勤務をしており、三食自宅で食べています。特に、昼食が気になっていたようで、「昼休みの時間だけじゃ昼食を買いにも行けないよ」とこぼしていました。しかし、夫は1時間きっちり休憩を取れますし、自宅からすぐの場所にコンビニもスーパーもあります。
A子は夫に困惑しつつも、「1泊だけだからね。作り置きしておくし、何か買っとくよ」と受け流し、その場を収めました。
旅行中、夫のLINEに唖然。「何食べればいい?」
A子は旅先では大好きなアーティストにも初めて会えたし、おいしいものも食べて充実した時間を過ごしていました。娘からは「ママ楽しんでね!」というLINEが届き、夫からは連絡もなく、それぞれが自立してうまくやっていると思っていました。
旅行2日目の昼頃、夫から「作り置きがなくなった」とメッセージが届きました。旅行先でこんな連絡をもらってもと困惑しつつも、「インスタントラーメンか何かあるでしょう?」と返信。すると、「おかずは?」と返ってきました。A子は「家にいるんだから冷蔵庫で確認すればいいし、なければコンビニに行く。それが難しければ一食くらいラーメンのみでも問題ないでしょうに……」と思いつつ、「バナナかみかんでも食べて」と返信しました。
A子は帰路の新幹線でも「夕飯はどうすればいい?」「何か買ってくる?」などの連絡を受け取り、「22時すぎるって言ったでしょ。何か食べてて」と返信したものの、既読スルーされます。