筆者の話です。
健康診断の採血が毎年のように大ごとになり、顔まで覚えられてしまいました。
今年もドキドキが続いたものの、最後のベテランさんのひと言に救われた日のお話です。

ドキドキの朝

健康診断の日。
採血の順番が近づくだけで、胸がそわついてきました。
私は血管がわかりにくいようで、毎年のように採血に時間がかかってしまいます。

受付でカルテを渡すと、看護師さんが「今日は最後にしましょうね!」と笑顔で声をかけてくれました。
気遣いとわかっていても「迷惑かけるかも」という不安がじわっと広がります。
朝の待合室には健診を受ける人が多く、その空気がまた落ち着かない気持ちを後押ししていました。

準備しても不安

少しでもスムーズに終わるよう、水を飲み、横になって採血してもらうのも恒例です。
それでも看護師さんは腕を見て困った表情。
看護師さんに促され、慣れない左手もそっと差し出しました。
けれど触れた指先の動きで「あ、違うんだな」とすぐに分かります。

「やっぱり右手だね。深いところにあるタイプですね」
と去年と同じ説明が続くのです。
「急に病気になったら、この状況で大丈夫なのかな……」と考えがよぎり、気持ちは落ち着きません。
呼ばれるまでの時間が、やけに長く感じられました。