筆者の先輩・A子さんは、誰もが羨むおしゃれな女性。毎年恒例の豪華なクリスマスを卒業し、彼女が選んだのは意外にも──。見栄や形式を捨てて気づいた、心温まる「本当の贅沢」。自分らしく過ごす大切さを感じさせてくれるエピソードをご紹介します。
完璧に見える「理想の夫婦」の等身大の選択とは!?
職場の先輩であるA子さんは、誰もが憧れる「素敵な女性」の代名詞です。
仕事はバリバリこなしつつ、ファッションは常に洗練されていて、隣を歩く旦那様もまたスマート。SNSにはセンスの良いレストランや、休日の丁寧な暮らしぶりが並びます。私たち後輩にとって、A子さん夫婦はまさに「理想の夫婦像」そのもの。
「もうすぐクリスマスですね!」12月に入ると、周囲から“今年はどんな素敵なレストランに行くのだろう!?”とワクワクしながら、そんな質問が飛んだりもします。
しかし、A子さんは苦笑いしながら、ある年の意外なエピソードを教えてくれました。
華やかなクリスマスの裏で感じていた「背伸び」
実はA子さん夫婦にとって、クリスマスはある種の「プレッシャー」だったといいます。
話題のフレンチレストランを数ヶ月前から予約し、当日もばっちりキメる。
仕事納めの近い時期で仕事も少しバタバタしつつも、当日は周囲と「素敵ですね」「美味しいですね」と笑顔を交わしあう。
満席でざわつく店内や形式ばったコース料理に、1年の疲れがふと顔をのぞかせます。
「これ、本当に今の私たちが求めている楽しさなのかな?」──そんなふとよぎる疑問を、シャンパンと一緒に飲み込むような夜を繰り返していたようなのです。