家事育児に協力的なうちの夫
Aさんは結婚3年目、現在育休から復帰したばかりで、1歳の子どもを働きながら育てています。Aさんも夫も実家が遠方のため頼ることはできず、2人で協力しながら日々子育てを頑張っていました。
「うちの夫はよくやってくれている方だ」
夫はおむつ替えや寝かしつけなど、手間のかかる育児にも積極的に取り組んでくれていました。周囲の声やネットの情報を見ていても、夫は家事育児に積極的でよかったとAさんは思うのでした。
どうしても気になる夫の言動
復帰したばかりの仕事と保育園の送迎や準備、家事と育児と仕事に追われ、Aさんは慌ただしい日々を過ごしていました。
「今日のお迎え行ってあげるよ」
昼休憩の最中に夫から嬉しい連絡が届きます。ギリギリまで仕事をしてから保育園のお迎えに行くのは大変なので、夫が迎えに行ってくれるのは嬉しいこと。
そのはずなのですが、Aさんは夫からの連絡を受けてモヤモヤしてしまいます。
やって”あげる”って何?
Aさんが仕事を終えて家に帰ると、夫と息子が待っていました。
「おかえり。ごはんも作ってあげたよ。お風呂も入れてあげようか?」
疲れて仕事から帰ってきて、温かいごはんが待っている。嬉しいのですが、Aさんは夫の言い方が気になります。
やってくれること自体は嬉しいのですが、“あげる”という言葉に引っかかってしまうのです。いつも「やってあげる」と言われることで不満が募ったAさんは、夫に訴えることにしました。
やってくれてありがとう
「お迎えもごはんもありがとう。でも“あげる”って言い方がすごく嫌だ」
Aさんと夫は話し合いました。家事や育児は夫婦で担うものなのに、あげると言われると「まるで上下関係ができている」ように思えて辛かったAさん。
夫は無意識にあげると言ってしまっていたと話してくれ、これからは気をつけることになりました。
不思議なもので、夫が発言を改めてから、Aさんにはより感謝の気持ちが生まれました。夫がすることに自然と「やってくれてありがとう」と思えるようになったのです。
していることは変わらないのに、どのような言葉をかけるかでまったく印象は変わってしまうもの。Aさんは自分自身も気をつけて言葉を発していきたいと思っています。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。