筆者の友人Aの話です。
新婚当初から亭主関白な夫に従ってきたA。
20年もの間「仕方ない」と思ってきましたが、ある日思わず口から出たひと言が、夫婦の力関係を一変させる出来事となったのです。

新婚当初からの主従関係

新婚の頃から、夫は「亭主関白」を地で行く人でした。
職場の直属の先輩でもあったため、自然と主従関係のような空気ができあがってしまっていたのかもしれません。
専業主婦の私は家計を夫に頼る立場でもあり、「言い返したい」と思っても口をつぐむしかない毎日でした。

少しずつ広がる世界

その後、子どもが成長し、夫は単身赴任に出ることに。
少し時間に余裕ができた私はパートに出るようになり、ようやく外の世界とつながりを持ちました。会社で聞く他の家庭の実情。
言いたいことを言い合える夫婦の多さに驚きました。
また、反抗期を迎えた子どもと向き合う中で「私、夫の言うことを聞きすぎていたのかもしれない」と気づくようになったのです。

抑えてきた思いがあふれた瞬間

ある日、久々に帰省した夫が大量の洗濯物を抱えて帰ってきました。
しかし夕方の一番忙しい時間に、私は夕食の支度や子どもの用事に追われていて、夫の相手をする余裕などありません。
そんなとき「俺のことを先にしろ!」と怒鳴られたのです。
着替えが出ていない、という些細な理由でした。
長年こらえてきた思いがあふれ「何を言っているの?」という気持ちが口をついて出ました。