筆者の先輩M美さんの話です。ある日、夫が連れてきた一匹の猫。離婚後も変わらずそばにいてくれた大切な家族ですが、数年後、その猫にまつわる驚きの事実を知ることに。それでも、猫はかけがえのない大切な存在です。

夫が連れてきた猫

ある日、夫が「事情があって飼えなくなった知人から猫を引き取った」と連れてきました。
私はもともと猫が好きだったので大歓迎。すぐに家族の一員として迎え入れました。

最初は夫になついていましたが、それでも家に猫がいるだけで毎日がにぎやかになり、私はすっかりその存在に癒されていました。

離婚後に残った猫

やがて私たち夫婦は離婚することになりました。理由はいろいろありますが、夫が家を出て行き、猫はそのまま私と一緒に暮らすことに。
夫は去ったけれど、猫は残った━━その姿に、なんだか妙な運命を感じました。

あんなに夫になついていた猫も、毎日を共に過ごすうちに私になつくようになり、気がつけば“私の一番の相棒”になっていました。

驚きの事実、猫は愛人ルートだった

そんな暮らしが数年続いたある日、思わぬ話を耳にしました。
なんとその猫は、かつて夫が愛人にプレゼントした子だったというのです。事情があって愛人のもとで飼えなくなり、最終的に我が家へ来たという経緯だったようです。

私は一瞬、驚きと複雑な気持ちになりました。「よりによって愛人ルート?」と思わずツッコミたくなるような展開に、もう笑うしかありませんでした。

猫に罪はなく、残ったのは絆だった

けれど、猫に罪はありません。夫がどうであれ、猫はただ私と一緒に暮らし、心を癒してくれる存在です。むしろ離婚後に残ってくれたからこそ、孤独な時期を支えてくれた相棒となりました。

人生の皮肉ともいえる出来事ですが、改めて「人は裏切っても、動物は裏切らない」ということです。今では、猫が我が家に来てくれたことに心から感謝しています。

【体験者:60代・主婦、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒヤリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大下ユウ
歯科衛生士として長年活躍後、一般事務、そして子育てを経て再び歯科衛生士に復帰。その後、自身の経験を活かし、対人関係の仕事とは真逆の在宅ワークであるWebライターに挑戦。現在は、歯科・医療関係、占い、子育て、料理といった幅広いジャンルで、自身の経験や家族・友人へのヒアリングを通して、読者の心に響く記事を執筆中。