高熱でダウン
Aさんは当時1歳と3歳の子供のママ。
旦那さんは仕事で忙しく、普段はほぼワンオペで子供たちの世話に追われています。
しかし休日は旦那さんも子供たちの面倒をよく見てくれて、どこかに連れて行ってくれたり、一緒に遊んでくれたりするのでAさんもほっとひと息つける時間を作ることができました。
そんなある日、Aさんは急に高熱が出て起き上がれなくなってしまいました。
「お母さん、ちょっと助けて……」
Aさんは会社に行く旦那さんを見送ったあと、近くに住んでいる実の母に連絡。病院に行く間だけでも子供の面倒を見てもらえるようにお願いしました。
「いいわよ、子供たちは任せて!」
お母さんは快く子供たちの世話を引き受けてくれ、Aさんが病院から帰ってくるとすでに昼食も作ってくれていました。
「お母さんありがとう」
「薬飲んで寝てなさい、夕方まではここにいるから」
お母さんが夕食まで作っておいてくれるというので、Aさんは安心して休むことができました。
旦那さんの一言に絶句……
ゆっくり休んだはずなのに、夕方になるとまた熱が上がってきたAさん。あまりの体のだるさにトイレに起きるのもつらいほどです。
「ただいまー、大丈夫か?」
「うーん……結構つらいかも」
子供たちの夕食は母さんが食べさせてくれましたが、さすがにお風呂に入れるのは無理だと判断したAさんは、帰宅した旦那さんに頼むことにしました。
「ごめん、子供たちのお風呂入れられないや」
すると旦那さんは食事をしながら、きょとんとした顔で答えました。
「大丈夫大丈夫、1日くらい風呂入らなくても臭くならないでしょ」
「え!?」
なんと旦那さんは自分が子供をお風呂に入れる、という考えが全くない様子。
「臭いとか臭くないとかじゃなくて、子供をお風呂に入れてってあなたに頼んでるんだけど」
Aさんの言葉に、旦那さんはハッと気づいた様子。
「ごめんごめん! そうだよな、全然気がつかなかった。お風呂はママの仕事なんて勝手に思ってたよ」
そう言って旦那さんはAさんに謝り、お風呂に入れてくれたとのことです。
夫婦できっちりと役割分担が決まっているのはよくあることですが、普段から『これはママの仕事』と決めつけず、お互いに柔軟に対応できるチーム意識を持つことが大切ですね。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。