今回は、筆者の知人のA子さんから聞いた心温まるエピソードをご紹介します。
結婚して家を出る前、母から手渡された手書きのレシピノート。
本棚の奥にしまいこんでいましたが、あることをきっかけに、A子さんの心と身体を支えてくれる存在になりました。
母の優しさが詰まった一冊は、A子さんの宝物だそうです。
結婚して家を出る前、母から手渡された手書きのレシピノート。
本棚の奥にしまいこんでいましたが、あることをきっかけに、A子さんの心と身体を支えてくれる存在になりました。
母の優しさが詰まった一冊は、A子さんの宝物だそうです。
母のレシピノート
結婚して家を出る前日、母が一冊のノートを差し出してきました。
「たいしたものは書いてないけど、困ったときに見てごらん」
手書きのレシピがぎっしり詰まった、年季の入ったノート。
私は思わず苦笑いしました。
いまどき、レシピはネットで検索できますし、忙しい時にぴったりな時短料理動画だって、山のようにあるのですから。
正直、「ありがたいけど、使うことはないかもな」と思いながら、ノートを荷物の奥にしまい込んだのでした。
すっかりしまい込んでいたけれど、、、
母のレシピノートの存在も、すっかり忘れていた数年後のある日。
子供が発熱し、私は寝不足の中、在宅の仕事と家事に追われて、すっかり疲れ切っていました。
ああしんどい。でも、子供のために、何か胃にやさしいものを作らなきゃ……。
そう思うものの、スマホを開く気力すらありません。
そんなとき、本棚のすみっこに突っ込んでいた、あのレシピノートの存在を、ふと思い出しました。
「ためしに見てみようかな」
懐かしい味に、胸がいっぱいに
初めて開いたノートの1ページ目にあったのは、「おなかにやさしい雑炊」
材料も手順も、とてもシンプルでした。
少し生姜を入れて、とろとろの卵で仕上げるのがポイントのようで、たしかに風邪に効きそう。
「これ……作ってみよう」