親の判断と子どもの気持ちのズレにハッとさせられた母が見直した“ある習慣”とは──。
今回は筆者の友人から聞いた、親子の成長にまつわるエピソードをご紹介します。
オモチャを処分
ある日、リビングに転がっていた戦隊ロボットの腕がもげていたのを見つけた私。
数か月前まで、6歳の息子がよく遊ぶお気に入りのオモチャでしたが、最近は滅多に遊ぶ姿を見ないでいました。
「もうこれは十分遊んだよね」
「最近は新しいシリーズに夢中だし」
そう自己判断した私は、息子には確認せずに処分することに。
でも、軽い気持ちで勝手に捨てたことが、のちに大反省につながるとは思ってもいませんでした......。
息子が大激怒!
数日後、息子が突然、
「ロボットどこ?」
「あの赤いやつ」
と聞いてきたのです。
「壊れていたから捨てちゃったよ」
と伝えると、息子の目にはみるみる涙が!
「え、なんで!?」
「大事にしていたのに!」
と怒りと悲しみで大号泣してしまった息子。
私はその様子に驚きつつも“ただの壊れたオモチャ”だと思って捨ててしまった自分の勝手さを痛感しました。
ルール決め
言い訳しそうになる気持ちを飲み込んでしっかり謝ると、息子も泣きながら、
「ちゃんと聞いてほしかった」
と許してくれました。
それ以来“捨てるときは一緒に決める”というルールを設けることに。
“いる・いらない”の仕分けタイムを定期的に設け、思い出話をしながら整理整頓する習慣をつけたのです。
その成果もあってか、息子も少しずつ、
「これはもういいや」
と自分で捨てるタイミングを判断できるようになってきました。
親として成長できた
親の『もういらないでしょう』という一方的な考えは、子どもにとっては“勝手に決められた”と怒りにつながる原因にもなります。
あのオモチャを通して、子どもの気持ちと向き合う大切さを学びました。
【体験者:30代・女性パート主婦、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。