バーベキューができる広いお庭って素敵ですよね。飲み物を用意したり火をおこしたり、皆で集まってワイワイと準備をするのも楽しそうです。今回はそんな楽しいバーベキューの準備をしている時に、まさかの人物に図々しいお願いをされた経験のある筆者の知人、Sさんのお話です。
知らない親子
Sさん一家は郊外に広い庭のある一軒家を購入したばかり。
そこは新しい家が立ち並ぶ住宅街で、Sさん一家と同世代の家族が多いのか、外でバーベキューをしたり大きなプールを出している家があったりと、休みの日は庭で過ごす人が多い街です。
実は庭でバーベキューをするのが夢だったSさんの旦那さんは、ひと目でその街を気に入って購入に至ったのでした。
そんなある日、ちょうど義両親や義姉夫婦とその子どもたちが引っ越し祝いに来てくれたため、Sさん一家は念願の庭でのバーベキューをすることになりました。
「飲み物これぐらいでいいかな……」
「もうすぐ火をおこせるよ」
などと全員で忙しく準備をしていると、庭に面している道路の方から誰かが話しかけてきました。
「バーベキューですか? いいですね!」
声のした方を見ると、ご近所では見かけたことのない、小さな子を連れた女性でした。
バーベキューに参加したがる親子
「えっと……すみません、引っ越してきたばかりで。このあたりにお住まいですか?」
Sさんが尋ねると、女性はニコニコして答えました。
「私、今ママ友の家に遊びに行った帰りなんです。バーベキューいいなあ、私たちも参加させてください!」
「え!?」
突然のお願いにSさんはビックリ。しかしその女性はSさんの様子を気にせず続けました。
「ほら、そろそろ晩御飯の時間だし子どももお肉食べたいって言ってるんで。いいですよね?」
しかし子どもが帰りたそうな様子だったことや、さすがに初対面の人をいきなり家族だけのバーベキューに参加させるのはどうかと思い、Sさんは「今日は家族の集まりなので」と言ってお断りしました。