今回は、筆者が友人から聞いた、家族に【結婚することを報告した時】のエピソードを紹介します。家族の反応を見て「うちの家族、私のことをそんな風に思っていたんだ」とショックを受けてしまった理由とは!?

「東京についてきて」と彼からプロポーズ。両親と兄に結婚を報告したら

私は東京に住む既婚の会社員です。大学卒業まで、生まれ育った地方から出たことがなかったのですが、今の旦那との結婚を機に上京しました。

彼から「東京に転勤することになったから、結婚してついてきてほしい」とプロポーズされた時には本当に嬉しかったです。しかし、当時の私には気掛かりなことが。

それは、実家で一緒に住んでいた【両親】のこと。学生の頃から、両親に「私たちがお年寄りになったら、面倒見てね♪」と冗談っぽく言われ続けていたため、「私が東京に行ったら、お父さんとお母さんの面倒を見るのが難しくなるかも」と気になったのです。

しかし、プロポーズしてくれた彼と、どうしても幸せになりたかった私。私と同じく実家に住む2つ年上の兄がいたため、「私が遠方に行っても、お兄ちゃんと協力し合えばなんとかなるはず!」と思いなおしました。

そしてある日の夕飯時に、両親と兄に「私、結婚して東京に行く」と打ち明けました。きっと祝福してくれると思っていたのですが、3人の反応は私の想像とはかけ離れていたのです……。

「東京に行くなんてダメ」猛反対された私は、家族の「思惑」に気づいてしまった

まず、両親が真剣な顔で「あんた、私たちの介護はどうするの? 昔からお願いしてたでしょ?」と言ってきました。さらに兄が、真っ青な顔で「お前が両親の面倒見ないなら、誰が見るんだよ。東京に行くなんてダメだ!」と反対してきたのです。

その反応を見て、私はハッとしました。
そういえば昔から、両親が『老後の面倒を見て』と頼んでいたのは私にだけで、お兄ちゃんには一切頼んでいなかった……。

元々長男びいきなところがあった私の両親は、自分たちの介護をすべて私だけにやらせようとしていたことに、その時やっと気がついたのです。

その後、彼も交えて、結婚を了承してもらえるよう何度もお願いましたが、両親も兄も「地元に残って、将来は親の面倒を見ろ」の一点張り。

結局、かけおち同然で上京・結婚する形になってしまいましたが、今でも全く後悔していません。親の老後のために、自分の幸せを犠牲にするのは違うと思うからです。

ただ、育ててくれたことには感謝しているので、今後両親に何かあった際には、自分のできる範囲で力になりたいと思っています。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Hinano.N
不動産・金融関係のキャリアから、同ジャンルにまつわるエピソードを取材し、執筆するコラムニストに転身。特に様々な背景を持ち、金融投資をする女性の取材を得意としており、またその分野の女性の美容意識にも関心を持ち、日々インタビューを重ね、記事を執筆中。