バス停前のコンビニ
Aさんはバス停前のコンビニで働いている女性。バス停前という土地柄もあって店前は人通りが多く、時間帯問わず常に忙しい店舗でした。
Aさんはそんな忙しいコンビニで、たくさんのお客様をいかにスムーズに接客できるかに気を配って働いています。必要になったものを買う目的のお客様が多く、皆マナーを守ってくれるのでトラブルに巻き込まれることはあまりないのですが……。
中には困った主張をしてくるお客様もいて、Aさんは驚かされることもありました。
割り込み客、その理由とは?
Aさんがいつものようにコンビニで働いていたときのことです。レジには数名のお客様が並んでいましたが、いきなり先頭に割り込んできた女性のお客様がいました。
「急いでるから!」
そう言って当然のように会計をしてもらおうとする女性に対して、Aさんは「割り込みは禁止です。列に並んでください」と言いますが女性は諦めません。
「もうバスが来ちゃうのよ! 乗り遅れちゃうから先に会計して! 乗り遅れたらどうしてくれんの?!」
強い口調で理由をまくしたてる女性でしたが、Aさんは割り込みを許すわけにはいきません。
どんな理由があっても割り込みはダメ
「割り込みは禁止です」
毅然とした態度でAさんが女性に伝えると、女性は文句を言いながら列の最後尾に並んでくれました。
その間にバスは出発してしまい、女性の順番が来ると「あんたのせいでバスに乗り遅れた! 絶対に許さない!!」とAさんは怒鳴られてしまいます。
Aさんは一瞬、言い返したい気持ちにかられましたが、お客様への敬意を忘れてはいけないと、その思いをぐっとこらえました。
お客様でもダメなものはダメ
理不尽に怒られてしまったAさんは納得いかずモヤモヤしますが、全部を見ていた次のお客様に「大変だったね。いつもありがとう」とねぎらわれ、少し心が晴れました。
女性客の割り込みを受け入れてしまうことは簡単ですが、一人の要求を受け入れてしまえば他のクレームにつながりかねません。それに、ルールを守らないお客様を許すのはAさん的にも許しがたいことです。
これからもさまざまなお客様に遭遇することもあるかもしれませんが、Aさんはお客様であってもダメなものはダメな姿勢を貫きながら、気持ちのいい接客を心がけていこうと思っているそうですよ。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。