映像制作で出会った噂の“ベテラン”
映像制作の仕事を担当していたときの話です。
社内に専門スキルを持つ人がおらず、外部のフリーランスAさんに撮影や編集を依頼することになりました。
Aさんは業界歴も長いベテランという噂で、社内の人の知人と紹介されました。
見下した態度と無視される指示
最初からAさんの印象はよくありませんでした。
私が話しかけると「それ今言うこと?」といつもイラ立ち気味の対応。やたらと高圧的な態度で、終始私を見下した話し方。
編集方針を伝えた際には、「そんなのあと」と不機嫌に返され、納品直前まで細かい確認ができず、何度も修正依頼する羽目に。
どうやらAさん、私のことを“ただの連絡係”だと思っていたようです。若くて女で、どうせ上司の指示を右から左に流してるだけ、ぐらいに思っていたのでしょう。
でも実際は、全体の企画からスケジュール、クライアントとのやりとり、予算管理まですべて私が主導して動かしていた案件。
Aさんはあくまで協力スタッフのひとりです。
社長の一言でハッとした男性
ある日、クライアントの社長を交えての重要な打ち合わせがありました。
私が全体の流れを説明し、社長からも「段取りがいいですね!」と高評価をもらった場面で、Aさんがボソリ。
「え、あんたがまとめてたの?」
ようやく自分が誰に指示されて動いていたのか気づいた様子。最初に私が全体の進行役と説明したにもかかわらず、まったく聞く耳を持っていなかったのです。
それでも最後まで態度は改善されず、納品までイライラの連続。
もう、二度と頼むことはありません
別の案件が始まったとき、制作チームから「前にお願いしてたAさんはどうします?」と聞かれ、私は即答。
「今回は大丈夫です。他にお願いできる方がいいですね」と。
私は、チームワークが必要となる現場で年齢や性別で勝手に人を判断してくるような人とは、一緒に良い仕事はできないと思っています。
今までのAさんの協力には感謝しながら、今後の関わり方を考えなければと思わされた出来事でした。
【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。