息子がポツリ
「スマホって……なんか怖いかも」
毎日「スマホが欲しい」と繰り返す小学4年生の息子が、珍しくそんな言葉を口にしました。放課後公園で友だちと遊んだあと、Aくんが持つスマホを見て感じたようです。
公園には何人かの友だちが集まり、3時間ほど遊んでいました。そのうちの1人、Aくんはスマホを持っていて、休憩中に見せてくれました。
驚いたのはそのLINEの未読数。わずか3時間で、未読が280件!
未読280件!? 子どもたちのLINEに驚愕
「何これ?!」と息子が聞くと、Aくんは「いつもこうだよ」と。
未読LINEを見ると、内容はスタンプの連投やYouTubeのリンク、動画のやりとり。
どうやらスマホを持っている子たち数十人で4年生のLINEグループがあり、そこで頻繁にメッセージが飛び交っているようです。
Aくんはこうも言いました。
「夜8時半に布団に入るんだけど、そのあともLINEがずっと鳴ってて、眠れないんだよ」
寝る時間になっても通知が止まらない状況に、息子は仰天。
「入れてあげようよ」で、まさかの袋叩き
それからAくんは、自分がLINE上で袋叩きにあった話もしてくれました。
ある日、グループに入れてもらえないBくんの話になり、Aくんが「入れてあげようよ」とLINEで発言。
すると、リーダー格の女の子たちに一斉に叩かれたのです。
「LINEグループ抜けたいけど、ちょっと怖いんだよな」と、Aくんは漏らしていました。
“夜まで続く通知”が、子どもの心を追い詰める
あんなに「スマホが欲しい」と言っていた息子。この日は「なんか、LINEって怖いよね」と口にし、それ以上、スマホの話をしなくなりました。
子どもにスマホを持たせる時代。使い方次第で便利にも危険にもなりうることは理解しています。でも、こうしたLINEグループの“見えない圧力”や“夜まで続く通知地獄”の話を聞くと、親としては本当に悩ましい。
「息子のスマホは、中学生になってから」そう改めて感じたのでした。
【体験者:40代・主婦、回答時期:2025年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。