人付き合いの中で、「それってアリ?」と感じる瞬間ってありますよね。相手に悪気がなさそうだと、どう対応するのが正解なのか悩んでしまう人もいるのでは? 異なる価値観を前にしたときに感じたことを、知人の女性が聞かせてくれました。
静寂を破ったスマホの光
先日、義父の三回忌が、お寺で執り行われました。
久しぶりに親族が顔を合わせ、本堂は厳かな雰囲気に包まれていました。
読経が響く中、私もそっと手を合わせていたのですが……
ふと隣に座る息子の妻、あかりさん(仮名)の手元に違和感を覚えたのです。
彼女はスマートフォンを構え、何かを操作していました。
画面をよく見ると、ひっきりなしにコメントのようなものが流れていくのが見えます。
まさかとは思いましたが、なんとあかりさんはインスタグラムのライブ配信をしていたのです。
まさかの生配信! お寺からインスタライブ
「こんにちは~、今日はちょっと珍しい場所からお届けしてます♡」という小声とともに、堂内のお供えや仏具をアップで紹介している様子。
「#田舎のお寺」「#昭和レトロ」「#義実家の法事」なんてハッシュタグまで!
私は血の気が引くのを感じました。
あかりさんには悪気がないのかもしれません。
でもこれは、さすがに非常識すぎる……そう感じずにはいられませんでした。
沈黙を破った一言
あかりさんの行動に気付いた親族は、呆れているのか理解できないのか、ただ固まっていました。
その重苦しい沈黙を破ったのは、普段はとても物静かな義兄の奥さんでした。
「……あかりさん、ここはそういう場所じゃないのよ」
と、静かだけれどはっきりとした口調で言い放ったのです。