しかし、そのあと、Bさんからさらなるお願いが……。
「悪いんだけど、私を駅まで送ってくれない?」
Aさんも急いで仕事場に向かわなければならない上、駅の方角はAさんにとっては少々遠回りになってしまいます。
「送ってあげたいのはやまやまだけど、私も時間ギリギリだから……。今日はごめん」
Aさんは正直な気持ちを伝えたところ、Bさんから驚きの発言が飛び出しました。
「えっケチすぎない?車で行けば駅までなんてすぐじゃん。近所のよしみで送ってよー!」
Bさんのこのあっけらかんとした態度が少し気になりましたが、困っている様子ではあったので、その日は仕方なく駅まで送りました。
一度は『負担の感じ方は人それぞれか......』と思いなおし、その後も同じように頼まれ応じたものの、やはりBさんの態度は変わらないため、Aさんはさすがに3回目は断りました。
「いいご近所さん」でいるために
Bさんはよく、「遠くの親戚より近くの他人」を座右の銘のように言っていました。
しかし、いいご近所さんでいるために、頼み事をする際は、相手の負担を想像しながら、無理なく頼り合える関係を目指したいものです。
【体験者:40代・会社員女性、回答時期:2025年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:長橋知子
38歳で未経験からWEB広告制作の在宅ワークに挑戦し、セールスライター・WEBライターとして活動をスタート。読者に寄り添うライティングを大切にしている。特に、人間関係や育児、地域活動、女性の生き方に関するテーマが得意。また、noteで赤裸々エッセイを発信し、Kindle書籍も出版。「どんな自分でも生きていける」社会の実現を目指して奮闘中。