家族思いの素敵な夫
Aさんは3歳の娘を育てる母。夫は実家を大事にする人で、Aさんと交際中もAさんよりも実家の行事を優先していました。
「その日は家族で出かけるんだ」「妹との約束があって」
そう言ってAさんよりも家族を優先する姿は、交際中のAさんにとっては魅力的に感じられました。家族を大事にする夫の姿勢が大好きで「結婚したら家族を大事にしてくれそう」と思ったのも、結婚の決め手となったのです。
しかし、結婚生活はAさんの思い描いたようにはいきませんでした……。
結婚しても実家ラブな夫
結婚後は2人で幸せに暮らしていけると思っていたAさん。しかし、夫は相変わらず実家を大事にします。
Aさんと2人で出かける約束をしていても、「母さんが電球変えてほしいって言ってるから行くわ」と言って実家に行ってしまうのです。
そして、そのまま長く帰ってこず、Aさんはひとりぼっちになってしまうのでした。
「家族を大事にする人だって知ってたじゃない」とAさんは自分を納得させながら、「子どもができたら変わってくれるかも」と期待していました。
その後、Aさんは娘に恵まれますが、やはり夫は変わってくれなかったのです。
あなたの家族って誰?
娘が3歳になっても、相変わらず夫は実家優先の日々を過ごしています。ある日、娘と遊園地に出かける約束をしていた日、夫に義父から電話がかかってきました。
「姉ちゃんが帰ってきてるらしい」
夫はそう言って娘との約束を破り、実家に行こうとします。「家族だから仕方ないだろ」と言って出かけようとする夫を引き留めて、Aさんはこう言いました。
「あなたの家族って誰なの? 私たちは家族じゃないの?」
夫はAさんの言葉にハッとした表情を見せました。Aさんはさらに続けます。
「あなたの実家は仲良しかもしれないけど、このまま実家を優先し続けるなら私たちはあなたの実家のような仲良し家族にはなれないってわかってる?」
ようやく改心した夫
Aさんの訴えに、夫はようやく自分の家族が誰なのか気づいたようでした。慌てて実家に電話をかけ実家の用事を断ると、夫はAさんと娘と約束通り遊園地に出かけたのです。
その夜、夫はAさんに謝ってくれました。
「今までごめん。俺、自分の大事にすべき家族が誰なのかわかってなかった。今後は気をつけるよ」
夫が気づいて謝ってくれたことが嬉しかったAさん。長年裏切られ続けたため、夫のことを完全に信用するには時間がかかりそうですが、今後は仲のいい家族を目指していきたいそうです。
諦めずきちんと思いを伝えること、自分が大事にすべきものは何なのか時々立ち止まって考えることを大事にしていきましょう。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。