葉っぱを食べさせる親子
子供と鹿のいる公園に行ったときの話です。私たちが「鹿さんに会えるの楽しみだね」と鹿のいる場所に歩いて向かうと、先に一組の親子(父親と娘)が鹿を見に来ていました。
その親子は鹿に何かを食べさせていたのですが、この公園には餌の販売はありません。私は親子の手元をチラッと見ました。なんとその親子があげていたのは、公園に生えている葉っぱだったのです。
「動物なんて何でも食べるんだよ」
「鹿さんスゴイね~!」
父親の言葉に女の子は大喜び。葉っぱを何枚も木からもいで、鹿に食べさせ続けます。
息子の言葉に父親がイラッ!
公園内には「園内に生えている葉っぱや草などを鹿にあげないでください」と注意書きがあるにもかかわらず、まったく気にしない父親。そんな親子に気付いた息子は、私に大声で話しました。
「公園のものを勝手にあげちゃだめだよね!」
私は父親の耳に入ったらマズいと思いました。しかし、バッチリ聞こえていたようです。
「はぁ?」
息子の言葉に苛立った父親は、こちらをジッと睨んできたのです。
逃走する親子
「ちょっと他の所に行こうか?」
「嫌だー! もっと鹿さん見たい!」
私がその場を去ろうと言っても、息子は言うことを聞いてくれません。そして、父親はこちらに近づいて来ようとします。そのときです。
「勝手に食べ物を与えないでもらえますか? こちらに注意書きがありますよね?」
注意しに来てくれたのは飼育員さんでした。息子の声で、親子の迷惑行為に気付いたようです。
「めんどくせぇな。どっか行くぞ」
「えぇ~! まだ鹿さんにご飯あげたい~!」
さすがの父親も飼育員さんには何も言えません。泣きわめく女の子を抱っこして去っていきました。
迷惑行為の対処法
今回のような公共の場での迷惑行為は、見ていて心苦しくなります。息子も私と同じ気持ちだったと思います。
しかし、直接相手に注意するのはトラブルの危険性が高いです。もどかしい気持ちになりますが、施設の人に対応をお願いするのが正解だと思います。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:花澤ひかる
主婦ライター。ママ友たちからの悩みを聞くうちに、この声を世に届けたいと、ブログなどで活動を開始し、現在はltnライターに転身。主婦目線を大事に、ママ世代へのフィールドワークと取材を行い、そのリアルな思いをコラムにすることをライフワークにする。