「非効率は嫌い」と豪語し、地域の主婦活動には興味なし。
そんな姑の定年退職に待っていたのは意外な現実で!?
筆者の友人F子の姑が実際に体験したエピソードをご紹介します。
キャリアウーマンだった姑
姑はずっと銀行勤め一筋で、部長にまで上り詰めたバリバリのキャリアウーマン。
仕事ができるのはもちろんのこと性格も負けん気が強く、
「非効率なことは嫌いよ」
が口癖でした。
地域活動に「必要ある?」と冷ややかな目
町内会やPTA活動はもちろん、ご近所との挨拶や雑談なども
「それって必要ある?」
とシビアに言い放ち、もちろん必要最小限しか関わりませんでした。
近所の主婦たちが井戸端会議やサークル、バザーなどで集まっているのを横目で見ても
「あんな時間があったら、私ならもっと有意義なことをするわ」
と鼻で笑っていました。
定年退職後→予想外の展開に
定年退職した姑は
「これで毎日自由時間!」
と大喜び。
しかし最初は張り切って出かけたりしていたものの、一通りすべてやり尽くすと、徐々に家から出かけず元気がなくなっていきました。
近所に仲の良い知り合いもいない上に、今までの知り合いも仕事を辞めたとたん、ほとんど誰からも連絡が来なくなったそう。
地域の人に優しくされ→今までのことを反省
そのうち
「あの人の家はまだ働いてるのね」
とか
「あの人は日曜によく車で出かけるけど、どこ行くのかしら」
と周りを気にするように。
そんな時、隣の年配のおばあさんに
「もしお暇だったらどうぞ」
と誘われ、町内会の集まりに参加してみることに。
あれほど馬鹿にしていた手前、最初はぎこちない様子で出かけて行きましたが、周りは
「ようこそ!」
と優しく歓迎してくれたようで
「勝手に壁を作っていたのは自分だった」
と気づいたそう。
最近は夏の盆踊りに向けて、うちわ作りを近所の人たちと集まって行っているとのこと。
正直、まだ気まずそうな顔をしている姑だが
「地域の方との交流って大事ね」
「優しくしてもらえて嬉しい」
と徐々に打ち解けるように。
どれだけ仕事ができても、やがて仕事をする時期は終わります。
意味のないおしゃべりに見えても、何気ないコミュニケーションは意外と大事なもの。
自分が暮らしている地域での人との交わりは大事なことに、ようやく気づいた姑でした。
【体験者:40代・会社員、回答時期:2025年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Sana.Y
医療機関に勤めるアラフォーワーキングマザー。新卒で化粧品メーカーに入社後、結婚出産を機に退職。現在は転職し子育てと仕事の両立に励む。自分らしい生き方を求め、昔から好きだった書くことを仕事にしたくライターデビュー。化粧品メーカー勤務での経験や、会社でのワーキングマザーとしての立ち位置、ママ友との情報交換を通して美容や教育、女性の生き方を考えた情報を発信している。