動物病院の待合ではペットのみならず飼い主にもいろいろなドラマが起こります。
ある日、おばあさんが焦った様子で来院して!?
筆者の友人E子が遭遇した動物病院エピソードをご紹介します。
ある日、おばあさんが焦った様子で来院して!?
筆者の友人E子が遭遇した動物病院エピソードをご紹介します。
動物病院の待合にて
私は飼っている犬の定期検診に、いつも近所の動物病院を利用しています。
アットホームな動物病院で、動物を愛する共通点があるせいか飼い主同士会話は交わさずとも和やかな空気感があり
「なんとなく連帯感のある場所だな」
と以前から思っていました。
慌てた様子でおばあさんが来院
そんなある日、私は犬の注射のために動物病院へ来院して待合で座っていたら、慌てた様子でおばあさんがヨークシャテリアを抱っこして来院しました。
おばあさんはひどく取り乱した様子で
「この子、昨日の夜から具合悪くて。何も食べないし、震えてるし、ぐったりで……」
と受付の人に言うと
「どうしよう、もうダメかも」
と涙声。
待合の飼い主たちが一致団結!?
その様子を見ていた他の飼い主たちが口々に
「それは大変」
「診察お先にどうぞ」
「気を確かに」
とおばあさんを励まし始め、大型犬を連れた中年男性が
「次、俺の番だけど、ちょっと先生に掛け合うよ」
と言い出し、おばあさんのヨークシャテリアは先に診察を受けてもらうことに。
おばあさんの泣き声が響く待合
おばあさんは
「ありがとう」
と感極まりながらも
「でも、もうこの子ダメかもしれない」
と言うと、とうとう大きな声で泣き始め、待合はおばあさんの泣き声が響き渡りました。
隣の柴犬の飼い主さんも
「落ち着いて。まだ若そうじゃないですか」
と必死に慰めようとしていました。