ネット対策しっかりやってます!
Aさんは中学生の娘を育てる母です。中学生になると同時にスマホデビューした娘に対し、きっちりと使用制限を設けたAさん。
決まった時間しか使えないようにして、部屋には持ち込まないようにさせていました。娘もそれに素直に従い、特に不満を見せる様子もなかったのでAさんは『我が家のネット対策は万全!』と思い込んでいたのです。
「スマホばかり触って困る」「ネットのやり過ぎで朝起きられなくなった」「最初から制限しておけばよかった……」
周囲のママ友たちが嘆いているのを聞きながら、「うちは安心だ」とAさんは思っていたのでした。
娘の様子がおかしい
夏休み頃から部屋にこもる時間が増えた娘。年頃だから親と過ごすよりも、1人で過ごしたいのだろうとAさんは思っていました。
朝、起きてくる時間も遅くなりましたが、夏休みだし多少はだらけてもいいだろうと構えていたAさん。しかし、夏休みが終わっても娘は朝起きられなくなってしまったのです。
早い時間に「おやすみなさい」と言って自室に向かう娘。部屋で夜更かしをしようにも、寝る時間を忘れるほど夢中になる何かがあるとは思えません。
娘の部屋で見つかったものとは?
娘を叩き起こし何とか学校に行かせたAさんは、娘の部屋に入ってみました。きれいに整えられた室内には何の異変もないような気がしましたが布団をめくってみると、そこにはAさんが見たことのないタブレットがあったのです。
帰ってきた娘を問い詰めると、自分でお小遣いを貯めて買った中古のタブレットだと言います。それを家のWi-Fiに繋いで自室でネットを無制限で楽しんでいたため、最近の娘は朝起きられなくなってしまったのでした。
ネット対策を万全にしていたつもりだったのに、こんな抜け道があるとは思いもよらなかったAさん。厳しい制限にも文句を言わなかったのは文句がなかったのではなく、それをすり抜ける方法を見つけていたからなのでしょう。
お互いに納得の制限へ
その後、娘と話し合ったAさん。勝手にネットを使っていたことは怒らず、どうしてタブレットを内緒で購入してまでネットを使いたかったのかに焦点を当てました。
すると、やはり娘はAさんの制限を厳しいと感じていることが発覚。「みんなは無制限で使えているのに……」と不満があるようでした。
そこで双方が納得できるような制限にすることに。娘の要求を聞いてスマホの使用時間を伸ばし、娘が購入したタブレットはAさんが預かることにしました。
それからはAさんの決めた制限を守り、朝も起きられるようになった娘。ネットの使用については各々の考えがあり難しいものですが、親も子も納得できるようなルール作りができるといいですね。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。