弟や妹がいる人は、親から「お兄ちゃんなんだから」「お姉ちゃんなんだから」と言われた経験があるはずです。筆者の友人・Aもその一人。Aは幼い頃から両親に「お姉ちゃんなんだから」と言われ続けたそうで──。
お姉ちゃん
私は二人姉妹の長女です。
私の両親は、私が子どもの頃から「お姉ちゃんなんだから」という言葉を呪文のように言い続けてきました。
高校生くらいになると、依存体質だった両親は、何かあると「お姉ちゃん」「お姉ちゃん」と私に頼りっぱなし。
そんな環境で育った妹も、何かと「お姉ちゃん」と頼ってくることが多かったのです。
父親の急病
私が23歳の頃、父が脳梗塞で急に倒れました。
父には後遺症が残ってしまい、自営業で店を営んでいたのですが、仕事ができなくなったため廃業することに。
母は店の始末から引っ越し、父親の入院費のことまで私に頼りっぱなしでした。
父には店を営業している間の借金があり、「お父さんはもう働けないから」と母に言われて、なぜか私が肩代わりして借金を返すことに。
まだ学生だった妹の学費や家族の生活費を出すために、私は勤務していた事務の仕事を辞めて、稼げる仕事に転職。
10年近くかけて父親の借金を返済したのです。