新築マイホームの新しい壁が、3歳の息子のキャンバスに……。大ショックを受けたC子さんですが、考え方ひとつで、ポジティブ変換することができました。落書きが、一生の思い出に。心温まる、素敵なエピソードです。
マイホームの悲劇
私たち夫婦は、息子が3歳の時に念願のマイホームを建てました。
結婚当初から節約し、やっと手に入れた我が家。
嬉しくて、入居日には、思わず夫婦で万歳三唱してしまいました。
そんな新築マイホームで、悲劇が起きたのは、引っ越して間もなくのこと。
「ママ、お洗濯してくるから、お利口さんにお絵描きしていてね」と、クレヨンを持たせた息子を一人にしたのが運の尽きだったのです。
家事を終えて、戻った私の目に飛び込んできたのは――。
真っ白な壁紙に……
「きゃー! な、なんてこと……」
真っ白な新しい壁紙の上に、カラフルな息子の絵が大胆なタッチで描かれているではありませんか。
私は脱力して、ヘナヘナとその場に座り込んでしまいました。
子どもがいる家なら仕方のないことかもしれません。
ですが、どうしてもショックが大きくて眩暈がしてしまうほど落ち込みました。
とりあえず、震える手で写真を撮り、夫に送って報告しました。