やってきた反抗期
Aさんは中学生の息子を育てる母。息子は中1の終わりから反抗期に突入し、乱暴な言葉づかいや反抗的な態度が目立つようになりました。
「中学生とはこういう時期だ」とわかってはいましたが、Aさんは反抗的な態度の息子にイラつく日々を過ごしています。
反抗期は中3に入っても続き、息子は口うるさいAさんのことを無視するようになりました。何を話しかけても無視されるので、Aさんもすっかり心が折れ息子に話しかけなくなったのです。
お互いに無視生活
息子からも話しかけてこないし、Aさんからも話しかけない。無口な夫と息子はたまに話をしますが、Aさんと息子はお互いに無視する生活が続いていました。
少し淋しい気持ちはあったものの、無視されて心が傷つくこともありませんし、口を開いたかと思えばひどい言葉を投げかけられることもありません。
平穏な日々を過ごすことができるようになり、Aさんは反抗期が終わるまではお互いに無視生活でいいと思うようになりました。
大反省……大事な行事をすっぽかし
お互いに無視を続けたまま中3の夏を迎えたAさんたち。ある日、Aさんのもとへ学校から電話がかかってきました。
先生は今日あった進路説明会に連絡なく欠席だったがどうしたのかとAさんに尋ねます。Aさんは進路説明会があったことをまったく知らず、ただただすみませんと謝ることしかできませんでした。
息子自身も学校で先生から親に説明会のことを伝えてなかったことを叱られたようで、帰ってきてから「ごめんなさい」と謝ってくれました。
反抗期でもコミュニケーションは大事
今回の進路説明会は、出願方法がウェブ出願になるタイミングで必ず聞いておきたい大事なものでした。
お互いに無視をしていたせいで大事な行事に気づかず、進路にまで影響があったとしたらAさんも息子も悔やんでも悔やみきれません。
このことをきっかけにAさんと息子はお互いに反省。Aさんはどれほどムカついたとしても子どもへの声かけを忘れると大変なことになってしまうと実感させられました。
これ以降、息子の無視は少し和らぎ返事をするようになり、息子自身にもいい薬になったようです。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。