年老いた親に頼まれて、実家の断捨離を手伝っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は私の友人A子さんから聞いた、実家の断捨離中にとあるものを発見し、ついつい見入ってしまった話を紹介します。母親の意外な一面を見られたようで……?

実家のリフォーム

A子の両親は現在70代です。2人ともだんだんと足腰が弱ってきているようで、A子が生まれ育った実家の一軒家をリフォームすることになりました。実家から車で2時間ほど離れたところに住むA子は、お盆やお正月には顔を出しているものの、頻繁に帰省はしておらず……。今回、両親に頼まれて実家の断捨離を無理のない程度に手伝うことになりました。

断捨離を手伝っていると……

実家に帰ったA子は久しぶりに母の部屋に入りました。洋服や本、誰にもらったのかも思い出せないお土産の置物などで、母の部屋は埋め尽くされており……。母にある程度は確認を取りながら、捨ててもいいものはゴミ袋にひたすら詰めていきました。

とあるものを発見!

そのときたまたま発見したのが、赤ちゃんだったころのA子の母子手帳と、共に保管されていた育児日記でした。これまで家計簿や幼少時代にしていた交換日記など、すべて3日坊主だった母。共働きだったので仕事で忙しかったとはいえ、交換日記が長く続かず子どもながらに寂しかった思い出がありました。「きっと母子手帳や育児日記も記入は最低限だろうな~」と予想していたA子でしたが、中身を見てびっくり! 赤ちゃんのころのA子の様子やそのとき母が感じたことを愛情たっぷりの表現で事細かに書かれていたのです。A子と母は一旦手をとめ、ついつい見入ってしまいました。

自分も書くことも決めた!

「自分は本当に愛されていたんだな~」と改めて再確認できたA子は、とてもうれしくなりました。母とは普段はそんな話は一切しないサバサバとした関係なので、驚いたのも事実です。このときちょうど妊娠中期だったA子。いつか自分と同じように大きくなった娘が母の愛情をたっぷりと感じてもらえるように、母子手帳の自由記載欄にもできるだけ細かく書こうと決めたのでした。

思わぬ宝物を見つけたA子さん。母子手帳や育児日記は家に持ち帰り、大切に保管しているそうです。特に初めての子育てでは、幸せな気持ちになったり、子どものことで悩んだりとさまざまな感情を抱くママが多いでしょう。子どもの成長やそのときの自分の気持ちを日記に書いておくことで、子どもが大きくなったときに見せてあげることもできるのでおすすめですよ。

【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:ichika.K
2児の育児を機に、ママの悲喜こもごもを描くライターとしての活動をスタート。子育てメディアなどの執筆を経て、独立し現在はltnでコラムを連載中。大手企業の総合職でのOL経験、そこから夫の単身赴任によりワンオペでの育児を行った経験から、育児と仕事を両立するママの参考になる情報を発信すべく、日々情報をリサーチ中。