『子育てに一生懸命になるあまり、子どもを想って言っているつもりがつい自分のためになっていた』
そう後悔していると話してくれたのは、筆者の知人であるA子。今回は、我が子からハッと学ばされた、子育てに関するエピソードをご紹介します。

恋多き元夫

先日、息子に対して『本当に申し訳ない』と涙ながらに謝罪した出来事です。

私は5歳の息子を育てるシングルマザー。元夫は恋多き男性で、交際時から数人の女性と浮気をしては、私にバレて揉めていました。

それでも夫への執着心からか、なかなか別れを切り出せず。

結局迷っているうちに夫からプロポーズされ『結婚すれば彼も改心して私だけを見てくれるかも』と思い快諾したのですが、現実はそう上手くはいきませんでした……。

トラウマ

息子が生まれてからまもなく、元夫がアプリで出会った女性と不倫していたことが発覚!
何度も話し合った末に離婚したのです。

それからというものの、
「お前はいつまで経っても俺の1番にはなれないよ」
との彼の言葉が忘れられませんでした。

というのも、私は幼い頃出来のいい姉と比べられては両親にため息をつかれる、絶対に両親の1番大切な存在にはなれなかったことがトラウマだったから。

『結局1番にはなれなかった』という考えが、頭にこびりついて離れないまま、シングルマザーとしての生活が始まったのです。

1番への執着

そのせいか、息子には同じ辛い思いをさせないようにととにかく必死だった私。

ことあるごとに『1番って素敵よ』『1番ってすごいわ』とトップであることを強要してしまっていました。

そんなある日、保育園から帰った息子がサラッと言った言葉に衝撃を受けることに!

改心

「ママ、ナンバーワンよりオンリーワンって言葉知っている?」

そう言って、誰もが知る有名な歌の一節を歌ってくれたのです!

つい何も言えなくなる私に続けて、
「僕はママにとってたった1人のオンリーワンでいたいなあ」
と笑顔で話す息子。

それを聞いて、これまでのトラウマがスッと消え去り、育児を猛反省しました。

今は親のエゴを押しつけるのではなく息子にとって何が本当の幸せなのか、考えながら育児に励んでいます。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。