中学生の娘にスマホを持たせることに
私の娘は中学1年生。周囲の友達が中学入学を機にスマホを持ち始めたため、我が家でもそうすることにしました。
ルールを決め、使い方も教え、これで大丈夫……。そう思っていたのですが、それからしばらくして、私は自分の甘さを痛感することになります。
「家の場所? 分かるよ?」
ある日、娘のクラスメイトたちが我が家に遊びに来ることになりました。
「道が分からないんじゃない? 途中まで迎えに行ってあげたら?」と娘に言うと、「なんとなく分かるって言ってたし大丈夫」とあっさりした返事。
少し不安になりましたが、娘を信じて任せることにしました。
しばらくしてインターホンが鳴り、出てみると、娘の友達が3人揃って玄関先に立っています。「よく来られたね、迷わなかった?」と聞くと、「うん、全然! すぐ分かったよ」と明るい笑顔。
我が家は分かりにくい場所のはずなのに、一体どうして……?
娘がアップした写真にゾッ……!
不思議に思い、私はもう一度「どうして分かったの?」と聞いてみました。
すると、1人が「(娘の名前)ちゃんがSNSにアップしてる写真を見たら大体どのあたりか分かるよ」と言うのでびっくり!
娘本人に詳しく話を聞いてみると、最近スマホで風景を撮ることにハマっているとのこと。学校帰りに、空や雲、街路樹などを撮影しているそうです。
しかし、問題はそこにありました。何気なく撮った写真の中に、家の近くの建物や特徴的な風景が写り込んでいたのです。
それらを繋ぎ合わせることで、娘の通学路、家の位置が特定できてしまいます。
安全に使えるように親子で話し合いを
しかもそのSNSは、誰でも見られる設定にしてありました。
中学生でさえ簡単に特定できたのだから、悪意を持った大人が見たら……想像するだけで恐ろしいことです。
娘は、ただ綺麗な風景をみんなと共有したい、それだけだったのでしょう。しかし、結果的に個人情報を晒していたのです。
情報リテラシーの教育がいかに大切か、改めて思い知らされました。
すぐに設定を確認し、プライベートモードに変更。さらに、投稿する前には必ず親に写真を見せて確認してもらうという約束をさせました。
娘も今回の件で危険性を理解したようです。
私も、スマホの使い方についてもっと丁寧に教える必要があると反省する機会になりました。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。