祖父が他界
A子さんが妊娠中、祖父が他界しました。
元々祖父は遠方に住んでいたのもあり、会っても数年に一度程度。
それでも亡くなったことは悲しく、「ひ孫を見せたかったな」と悲しみに浸っていました。
A子さんが妊娠中ということもあり、遠方での葬儀には不参加に。
無事子どもが生まれたら、子どもと一緒にお墓参りに行くということになり、そのまま過ごす事になりました。
酷い悪阻に耐え、いざ出産!
そんな悲しみに浸る間もなく、A子さんの悪阻がかなり悪化。
通院点滴だけでなく、入院するほど酷くなってしまったのです。
SNSで見かけるようなキラキラしているマタニティライフとはほど遠い、かなりバタバタな日々を過ごす事となりました。
そうして産まれた子は、念願の男の子。
我が子が可愛くて仕方ない! と、夫婦でメロメロ♡
季節ごとに衣装を変えて、撮影用のステージも手作りして……。
A子さんは毎日写真を撮りまくっていました。
うちの子可愛すぎ♡ 皆に見てほしい~!!!
あっという間に時間は過ぎ、もう年末に。
A子さんはずっと憧れていた、子ども写真の年賀状を作成することにしたのです。
可愛すぎる我が子の写真から、数枚だけ厳選するのは大変な作業でした。
苦労しつつも、もはや友人達だけでなく全世界に公開したいほどの最高傑作が出来たのです。
なんとか年末に間に合い、ホッとして年越しを過ごす事が出来ました。
そうして年が明けて、A子さんが実家に挨拶へ行くと……!
すっかり忘れてて真っ青。本当にごめんなさい!!
「あんた、今年は年賀状出したらダメじゃない!」
年賀状を受け取った母から、呆れた一言をかけられたのです。
そう、A子さんは我が子に夢中になるあまり、喪中ということをすっかり忘れてしまっていたのです。
しかも可愛い我が子を見てほしいあまり、友人達だけでなく親戚中にも送ってしまいました。
その後親戚に連絡すると、ほとんどの人がA子さんを理解してくれましたが、中には「非常識だ」とお叱りの声もあったんだとか。
まさにうっかりしてはいけないミスに、ただただ大反省した出来事でした……。
まとめ
可愛い我が子の年賀状作成、楽しくて仕方ないですよね。
喪中を忘れるほど夢中になっている様子は、おじい様も天国で微笑んでくれているのではないかと思いました。
それでもマナーは大切なので、今後は注意しましょうね。
【体験者:30代・主婦、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。