親を亡くすというのは、何とも言えない喪失感に襲われます。唯一無二の味方をなくしたような気分になったのは筆者だけでしょうか? 母は長い闘病生活の末に亡くなりました。後悔ばかりの筆者を救ってくれたのは──?
今頃は……
位牌に記された戒名には、健康の『健』の文字が含まれ、僧侶曰く「健康であることの大切さと、人との和を大事にしてきたという意味を込めて考えました。」とのことでした。
母とはよくケンカもしたし、思うように動けない母のサポートをすることに、いら立ちや不満を感じたこともありました。
それでも最期まで痛くて苦しい思いをしていた母がとても不憫で、「もっと元気に生まれて来れれば良かったのに。」と思っていたのです。
葬儀で偶然出会った僧侶の言葉は、私の心をとても軽くしてくれました。
今頃は仲の良かった祖父母や叔父、母のことが大好きだった父と一緒に、やりたかったことをやっているのかなぁと思っています。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2024年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。