運動部の上下関係
私は中学と高校時代に運動部に所属していて、上下関係の厳しさを学びました。
社会に出てからも、先輩・後輩の関係、特に敬語を使えることで、当時の経験が役立ったと実感しました。学生時代の苦労は、『大変だったけど良かった経験』として、私の中に根強く残っています。
しかし最近、そんな自分の経験と今の中学生とのジェネレーションギャップを感じる出来事がありました。
先輩との会話
息子は学区外の中学校へ通っているため、天気の悪い日は車で送り迎えをしています。
ある雨の日に息子を迎えに行くと、ちょうど部活が終わり、息子が同じ部活の先輩たちと一緒に体育館から出てきたところでした。
すると、息子は満面の笑みで先輩の方を振り向いて「バイバ~イ」と手を振ったのです!
先輩たちもニコニコしながら「気をつけろよ~!」「また明日な~!」などと手を振り返していました。
私は車に乗ってきた息子に「先輩に手なんか振っちゃダメでしょ!」と思わず言ってしまったのですが、息子はキョトンとした顔。
「何を言ってるんだろう?」というような表情をしていたのです。
時代の流れ
「バイバイじゃなくて、失礼しますでしょ! 先輩に敬語は使わないの?」と聞いてみると、息子はあっけらかんと「ママ、今はそんなことしないよ」と言って、ゲラゲラ笑いました。
息子によると、先輩・後輩関係なくあだ名で呼び合い、敬語も使わずタメ口が当たり前だそう。
それは息子の部活だけではなく、学校全体がそうだと言うのです。
私たちの頃では考えられなかったため、息子に私が部活動をしていた時の話をすると「うわぁ、信じられない!」と言われてしまいました。
ジェネレーションギャップ
学校の先生に対しては敬語を使うそうですが、生徒同士ではフランクな付き合いが基本だとか。
息子の話にはいろいろな友達のあだ名が出てきていましたが、よくよく聞いてみると、半数以上が2年生・3年生の先輩でした。
私たちの時代にそんなことをしていたら、校舎の裏に呼び出されていたかも(笑)
時代は変わったんだなぁと息子を通して思い知らされました。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。