図書館通いの喜び:多様な本との出会い
私は図書館が大好きで、よく利用しています。週に2回は通い、小説も雑誌も図鑑も漫画も絵本も、何でも借ります。読書はもともと好きでしたが、すべて買っていてはお金もなくなるし場所も取るので、図書館の利用というのは私に合っていました。
子どもの児童書もよく借りていて、貸出期限を2回延長してもまだ読みたいというものは、中古で探して買うようにしています。どうしても自分が手元に置いておきたい本は、購入することにしているのです。
本の価値観の違い:読むvs所有
あるとき友人Mと話していると、本の話になりました。私が図書館を利用していることを伝えると、「そんなにケチケチしなくても、本くらい買えばいいのに。私はすぐ買うよ」と言われたのです。
私が図書館を利用する理由に、節約というのはもちろんあります。でも、私は読む量が多いので、その都度買っていては金額はものすごいことになってしまいます。かつ、私は本を手元においておきたいという所有欲はそれほどありません。
自分なりに図書館を上手く利用しているつもりで話したのに、「図書館=ケチ」と頭ごなしに否定されたことは、とても心外でした。
インテリアとしての本:見た目と中身の狭間で
そんなあるとき、M宅にお邪魔する機会がありました。インテリア好きのMのお家はきれいに整頓されています。
ふと本棚を見ると、並べられているのは英字のタイトルのおしゃれな本ばかり。私は「これ読めるの?」と聞くと、「飾ってるだけ。かっこいいでしょ。英語だし」とM。Mは見栄えを重視して英語の本を飾っているようでした。
人それぞれ本の使い方があるのはわかります。私にとって本は読むものですが、「Mにとって、本はインテリアとして置いておくものなんだな」と価値観の違いを感じた瞬間でした。
【体験者:40代・会社員、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。