離婚後の生活
私は息子が3歳のときに離婚をしました。
原因は元夫の浮気。
相手の女性に乗り込んでこられたり、義母から責められたりと散々な思いをさせられました。
その後、私は息子と2人で生活していましたが、思うような仕事が見つからず、元夫からの養育費や慰謝料だけで何とか生活しているような状態でした。
私は一人っ子で、両親も早くに他界していたため、頼れる人もおらず、だんだんと精神的に追い詰められていったのです。
仕事の紹介
仕事を探しているとき、昔の友人・S美が私のことを心配して「営業の仕事なんだけどやってみる?」と仕事を紹介してくれました。
S美はその仕事で成功して、かなりの収入があると聞いた私は、現状打破しようとS美の話を受けることにしました。
しかし、S美とは違い、もともと押しの弱い私はなかなか契約が取れず、給料は低迷。
同じ職場にいるS美のようにはできないと、どんどん落ち込むようになってしまったのです。
息子の励まし
そんなある日、保育園の帰りに息子と一緒に歩いていると、疲れ果てていた私は急に涙が出て止まらなくなってしまいました。
そんな私を見て息子が「ママ、お仕事大変なの?」と心配そうに聞いてきました。
小さな息子にまで心配をかけていることに情けなくなった私は、ついに号泣。
「今のお仕事、ママには難しいんだ。なかなかうまくいかなくて困ってるんだ。」と話すと、息子はニッコリと笑って「ぼくもね、お絵描きが嫌いなんだ。下手なんだもん。でも、ママが上手に描けたねって褒めてくれるから頑張って描いてるんだよ。」と言ったのです。
「でも、ママがお仕事嫌いならしょうがないよね。ぼくも同じだよ。」
まだ小さい息子が大人びた励ましをしてくれたことが嬉しく、私はさらに涙が止まらなくなってしまいました。
涙のおかげ
思いっきり泣いた後は、何だかスッキリした気分に。
息子に「ママ、ぼくがついてるからね!」と励まされて、母親として情けなかったですが、もう少しだけ頑張ってみようと思えました。
息子の言葉の効果は絶大ですね。
まだまだ仕事は思うようにいきませんが、少しでも笑って過ごせるように頑張りたいと思っています。
【体験者:30代女性・会社員、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。