自分に優しく尽くしてくれる男性と結婚して一緒に生活したら幸せだろう。
そう思う人も少なくないでしょう。
でもその優しさがあなたを管理するための罠だとしたら……。
これは筆者知人のAさんの体験談です。

私をお姫様にしてくれる人

私は30代の初めに職場の同期入社で同じ歳のBと結婚しました。

Bは職場ではまじめで人あたりも良く、頼れる同僚だと思っていました。

交際中もとても優しく常にレディファースト。

お店や車のドアは必ずBが開けてくれ、私の荷物もいつも持ってくれました。

食事の時はBが私の分を先に取り分けてくれ、時にはサプライズのプレゼントも。

私をお姫様のように扱ってくれるBと、ずっと一緒にいたいと思うようになっていました。

優しい夫だと思っていたのだけど、、、

私たちは2年間の交際期間を経て結婚しました。

Bは結婚後も優しく家事も手伝ってくれ、私は幸せな結婚生活を送っていると思っていました。

ただ
「家計を管理するのは大変だろうから俺がするよ。Bはただ一緒にいてくれるだけでいいから」
とBが家計のすべてを管理し、私にいっさい任せない点が気になりました。

でも生活に必要なお金は十分に渡してくれていたので、私は「これでもいいのかな」と思うようになっていたのです。

私を管理し始めた夫

私は結婚して一緒に暮らすまで気づかなかったのですが、実はBはモラ夫だったのです!

やがてBはモラ夫の本性を発揮するようになってきました。

私の生活をすべて管理し、私が服を買った時は「いつどこに誰と行く時に着る服か」、スマホの通信費も「いつ誰とどれくらい連絡を取ったか」を報告することを強要しました。

そうしないと引き落としの口座に、お金を入れてくれないようになってしまったのです。

優しさはモラ夫の罠だった

私はBの強い希望もあり、結婚と同時に仕事を辞めて家庭に入っていました。

今思えば、私が経済的にBに頼らざるをえないようにするための罠だったのでしょう。

私のことを心配してのことだったのかもしれませんが、Bの束縛や監視はさらにひどくなっていきました。

私は耐えられなくなり、隙をみて実家に逃げ、両親に助けを求めました。

激怒した両親は家に帰ってこいと言ってくれ、私はBと離婚することができたのです。

Bのモラハラによるトラウマで一時は男性不信になりましたが、今はモラハラとは無縁な男性と再婚して幸せな生活を送っています。

【体験者:40代・パート、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Itnライター:K.Sakura
セラピスト・販売員・介護士の職を通じて常に人と関わる職務経験から得た情報を記事化するブロガーを志す。15年ほど専業主婦兼ブロガーとして活動するも、モラハラな夫からから逃げるために50代にして独立。母としては、発達障害のある子どもの育児に奮闘。自分の経験が同じような状況に悩む人の励みになって欲しいと思い、専門ライターに転身。アラフィフでも人生やり直しができることを実感。