反抗期真っ只中の娘
私の娘は高校生のころ反抗期がひどく、ろくに口もきいてくれませんでした。何を言っても反発される状態が続き、まともに話し合うこともできません。
それまではとても仲のいい親子だったのに、いつのまにかこんなことになってしまい、子育ての大きな壁にぶつかった私は戸惑いと悲しさを感じていました。
夫婦関係も悪化してしまい
さらに、娘が反抗期になってから、それまで円満だった夫との間にも不穏な空気が流れ始めました。
「こんなに反抗的なのは私たち夫婦の育て方が悪かったのかも」「この先、一体どうなるんだろう。いつになったら娘は考えていることをちゃんと話してくれるようになるんだろう……」
娘のことで頭がいっぱいになり、夫婦でゆっくり話し合う余裕もなく、険悪なムードに陥ったり喧嘩をすることも増えてしまいました。
まずは片方を改善!
家庭内の空気が最悪で、このままではよくない……! と考えた私は、まず夫との関係修復を決意しました。
思えば、最近は娘のことばかりが中心の毎日で、夫婦2人の時間はほとんど取れていません。
そこで私は、昔のようにソファーに並んで座って映画鑑賞をしたり、会話しながらゆっくり晩酌する時間を積極的に作るように心掛けました。
思わぬ結果に驚き
すると不思議なことに、ギスギスしていた家庭内に、少しずつ変化が現れ始めました。あんなにかたくなだった娘の態度が、徐々に軟化してきたのです。
以前は無視されることも多かったのですが、話しかければ短い言葉ながらも返してくれるようになり、私たちが一緒に過ごしているのを見て「ママたち、いい年してラブラブすぎでしょ(笑)」と、冗談っぽく言ってくるまでになりました。
もしかして娘の中には、「自分のせいで両親の仲が悪くなっている」というプレッシャーもあったのでしょうか。
私たち夫婦がお互いを思いやり、笑顔でいる姿を見せることで、娘の不安定な心に少し安心感を与えることができたのかもしれません。
今では無事に反抗期を卒業し、家族3人で仲良く暮らしています。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。