この話は筆者が実際に出会った非常識なママさんと、その人から救ってくれた恩人ママさんの話です。
念願のマイホーム!
子供が年長になった時に、幼稚園の近くに念願の一戸建てを購入しました。
スーパーや駅も近く、とても利便性の良い場所に家を買うことができたのですが、まさかそれがあだとなるなんて思ってもみなかったのです。
問題のママさんは、一緒に役員をしていて少し仲良くなった、幼稚園では中心的立ち位置のYさん。
Yさんの家は幼稚園から少し離れた場所にあり、毎日自転車で送り迎えしていました。
ある役員の集まりの日の朝、YさんからLINEがきました。
「今日、幼稚園に行く時、駐車場貸してほしいんだけどいい?」
引っ越した当初はまだ車を買っていなかったため、我が家の駐車場は使っておらず空いた状態でした。
うちの幼稚園は駐車場が幼稚園から少し遠いことと、使用するには許可証を発行してもらうなど、少し面倒なのを知っていたため、とくに断る理由もなかったので了承しました。
しかし……それが地獄のはじまりでした。
エスカレートするママ友の行動に……
最初は幼稚園の行事や役員の集まりの時などにLINEがきて、その都度駐車場を貸していましたが、そのうち留守中戻ってくると勝手に車が停まっていることがあったのです。
主人とも話し合い、これはさすがにやめてほしいと言うべきか迷っていました。
どうやら、駅やスーパーに行く時など、駐車場代を浮かすためにうちに勝手に停めるようになったようなのです。
そんな時、私が二人目を妊娠したこともあり、我が家も車を購入しました。
すると、幼稚園に子供のお迎えに行った際にYさんがすごい形相で私の方に向かってきて、驚きの一言を放って来たのです。
「なんであなたの家に車が停まってるの!? 駐車できなくてお迎え遅れたんだけど!」
とブチギレ。
「たしかに車を買ったことを話していなかったのは悪かったけど、そもそも私の家だし、断りもなく勝手に停めている方がおかしい!」と反論。
それでもギャーギャーとわめき続けるYさんにもうどうしたらいいのかわからなくなっていると、
騒ぎを聞いていた他のママさんが出てきてくれて、
「Yさんがちゃんと幼稚園に駐車場の許可証もらえばすむ話じゃない? 人の家の駐車場を私用に使うのは誰が聞いてもおかしいし、さすがにやりすぎだよ!」
と見かねて加勢してくれたのです。
Yさんは「チッ! めんどくさ!」とまさかの舌打ちで去っていき、その後卒園まで私に話しかけてくることはありませんでした。
用事がある場所の近くに駐車場がなかったりして、大変なのはわかりますが人の家の駐車場に勝手に停めていい理由にはなりませんよね。幸いなことにYさんとは小学校は別になったのですが、聞いた話では小学校でも先生や他の保護者とたびたびトラブルを起こしているそうです。
ちなみに、その時かばってくれたママさんとは今では何でも相談できる心強い友達になりました。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:かたひらむぎ
大手マスメディアに勤務し、結婚を機に退職。現在は2児を育てる専業主婦ライター。家族や友人など、波乱万丈な人生を送る人たちに囲まれ、取材対象に。インタビューを行う中で「事実は小説よりも奇なり」を実感。体験者のリアルな思いを読者に届けるべくltnで活動中。