運よく見つけた平日昼間のパート事務。時給も良く、好条件なのにもかかわらず入っても皆すぐに辞めてしまうらしい。その理由は、女王様気質の事務員Cの存在でした。
出勤初日から嫌がらせ
友人女性Hは週3パートの事務として採用されましたが、初日から先輩女性のCに執拗な嫌がらせを受けていました。
上司に頼まれてファイリングを始めると、突然「誰が勝手にやっていいって言ったの?」とCに怒鳴られ、すべての作業はCに許可を取るよう命じられます。
Hが来客に対応すれば「でしゃばるな!」とゴミ箱を蹴とばし怒りをアピールするC。
自分の思い通りにならないと、周囲に八つ当たりをする人でした。
横暴な先輩女性
そのくせ面倒な仕事は避け、引き継ぎもせず「これやっといて」と手間のかかる仕事をHに丸投げ。
しかもその部署は社屋から離れた場所にあり、実質HとCの2人きりでした。
Hが必死にパソコンに向かっていると、Cのデスクから軽快な音楽が。
なんとCは就業中にも関わらず、お菓子を食べながらスマホゲームに夢中。
周りの社員たちも見て見ぬふり。
社内の誰よりも古株な「女王様」のCに逆らえないのです。
部長の言葉に、思わず涙
そんなある日。定期面談のため、本社から人事部の方がやってきました。
Cと人事部の方が会議室で面談をしていると、部長が電話をしながら会議室を出てきます。
電話を終えた部長は、給湯室から出てきたHと目が合うと「仕事は慣れましたか?」と優しく声をかけてきました。
その瞬間Hは堪えていた気持ちが溢れ、思わず泣き出してしまいます。驚いた部長に別室へと連れていかれました。
そこでHは、Cの勤務態度やパワハラのことを部長に伝えると「分かりました。君の上司にも確認します」と約束をしてくれました。
その後上司が会議室に呼ばれ、長時間にわたる話し合いが続きました。
面談で昇給を確信したCは「私の昇給の話かも♪」と浮かれていましたが……。
2週間後、先輩女性に下されたのは……
2週間後、Cに転勤の辞令が下されました。
今度は早朝から稼働するハードな現場事務への異動です。
「ふざけないでよ! 私はこの会社に必要な人間なのよ!」と怒り狂うC。
上司に詰め寄り「何かの間違いです、断ってください!」と叫びます。
Cとしては指導のつもりだったのかもしれません。ですが、その訴えは無情にも却下され、1カ月後Cは異動していきました。
一方、実質Cの仕事をこなしていたHはその実力が認められ、Cの代わりに社員へと昇格!
転勤先では一番下っ端となったC。風の噂では、小さくなって働いているそうです。
【体験者:30代・主婦、回答時期:2023年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:N.tamayura
長年勤めたブラック企業を退職し、書くことを仕事にするためライターに転職。在職中に人間関係の脆さを感じた経験から、同世代に向けて生き方のヒントになるような情報を発信すべく、日々リサーチを続けている。