家や家族を大事にすることは大切ですが、自分の価値観を相手に押し付けることは避けたいもの。これは筆者の友人・T子のエピソード。家長制度を大事にする義母に頭を悩ませるT子一家の出した答えとは──?
跡取り
私は20代で結婚・離婚を経験し、30代で同じバツイチの男性と再婚しました。
2人とも離婚の理由は、子どもに恵まれなかったこと。
再婚後に一度流産してしまいましたが、その後息子のY太を授かることができました。
再婚して子宝に恵まれたことで、私も夫もとても喜んでいたのです。
喜んだのは私たちだけではなく、義母も同じ。
「これで跡取りができたわ♡」と大喜びでした。
息子が生まれてからというもの、義母はどこへ行っても「うちの跡取りなのよ♡」「これで安泰だわぁ♪」と跡取りアピール全開!
私に対しても「うちの跡取りなんだからしっかり育てるのよ!」と圧力をかけてくるようになりました。
閉口
義母の跡取りフィーバーはY太が大きくなってからさらに加速。
お墓のことや自分たちの介護のことまで、夫とY太に「跡取りなんだから、あなたたちにお願いするわね!」とハッキリと言うようになっていったのです。
これには夫もY太も閉口。
夫は見かねて「おばあちゃんの言ってることは気にしなくて良いからな。」と言ってはいたものの、Y太はだんだんと義母に会うのを嫌がるようになってしまいました。
反論
Y太は、高校を卒業後、東京で一人暮らしをしながら大学に通うことになりました。
これに反対したのは義母。
「東京なんか行って、何かあったらどうするの!」
「あなたはうちの跡取りなんだから、地元にいればいいのよ!」とこれまた大騒ぎ。