パートナーからのモラハラは、心に深い傷を負うことになります。筆者の友人・H美は夫だけではなく義家族からもモラハラを受けていました。しかし、あることをきっかけに態度が急変! H美の夫や義家族が考えていた呆れた作戦とは──?

モラハラ家族

私の夫は超が付くほどのモラハラ男。
付き合っている頃はそんな様子は見られなかったのに、結婚してすぐにモラハラぶりを発揮。
私を蔑んだり、見下すような言動に悩まされていました。

さらに驚いたのは、義弟も義父もモラハラ気質だったこと。
特に離婚して実家に戻ってきた義弟は一番モラハラ気質が強く、都内で美容院を経営していたのですが、離婚と同時に倒産。
多額の借金を抱えて、実家に転がり込んだという経緯がありました。

私は何度も離婚を考えたのですが、なかなか行動に移せないまま時間だけが過ぎてしまっていたのです。

豹変

結婚して5年ほど経った頃、私の母が急に亡くなりました。
父はすでに他界していたため、相続が発生することに。
母は地主の娘で、祖父母が多くの不動産を持っていたため、かなりの相続になることがわかり、母がお世話になっていた税理士の先生に相談しながら相続の手続きを進めることにしました。

すると、この頃からなぜか夫が豹変。
今までのモラハラぶりは鳴りを潜め、やたらと私の機嫌を取るようになりました。
ある日、夫から「たまには実家で飯でも食おう。」と誘われ、義実家へ顔を出すと、待っていたのは満面の笑みを浮かべた義父母と義弟。
いつもは私のことをこき使うのに「ゆっくりしたらいい。」「何か食べたいものはある?」など、気持ちの悪い状態になっていました。

狙い

夕食のとき、義父が「お母さんが亡くなって少し経つけど、落ち着いたのか?」と聞いてきました。
ここで私はピンと来たのです。

確かに、家に夫がいるときに電話で税理士の先生と話をしたり、不動産屋と打ち合わせをしたりしていたため、電話の受け答えから相続が発生していることを知ったのでしょう。
夫は私の祖父母が資産家であることはすでに知っていたため、今回発生した相続目当てだということが容易に想像できました。

夫や義父母よりすごかったのは義弟。
「俺、借金があって大変な状態なんだよ。家族のよしみで助けてほしいんだけど。」と直球勝負でお金の無心をしてきたのです。